サービスのご案内


フェルデンクライス・ATMクラス:毎週火曜日19:30−20:45
場所:Conte-Sapporo
札幌市西区琴似1条4丁目2−15ニシムラビル4F
(東西線琴似駅すぐ)
http://conte-sapporo.com/evb_feldenkrais.php

フェルデンクライス・FIレッスン:完全予約制
場所:地下鉄円山公園駅徒歩5分
料金:8,000円(ATMクラス受講者、子供は割引あり)


Integrated Healingセッション:完全予約制
対面:15,000円
スカイプ:13,000

ご興味のある方、どうぞお気軽にお問い合わせください。
fk-hakusan[at]hotmail.co.jp
(*[at]を@マークに変えてください)
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2018年12月30日日曜日

今年を表す言葉

札幌に住みだして4ヶ月が経ちました。

今年は雪が少ないそうですが、今はいい感じに降っています。




















さて、今年を表す漢字は「災」となったとか。
全国あっちこっちで災害が多かったから、らしい。


振り返ってみると、一年前の今頃は
ジュネーブから東京への帰省中で
ジュネーブ生活の今後が怪しくなりだした頃でした。
でも一年後に札幌に住んでるなんて,
あの時は想像だにしてなかったのですから
人生面白いものですね。


そして年明け、ジュネーブに戻ってみると
夫への解雇通告。😱😱😱
いやー、、、あれはショックだったなー。
泣いたもんね。
私より彼の方がキツい思いをしたに違いないのだけど。


で、そんなイベントがあると
当然いろんな否定的な感情が出てくるわけです。
でも私はこういう時こそ、自分に気づく良いチャンスだって
知ってたので(うふふ)、内側の探索しまくりでした。
その過程で、自分でもびっくりするぐらいの
怒りが出てきたりして、なかなか面白かったです。
ほんとに「怒りで肩がぶるぶる震える」んだ!って思ったもの。
(次の日筋肉痛)
アパートのエレベータを蹴ったりしてた。
壊れて止まっちゃたりしたらどうしよう、と思いつつ。

そんなドス黒いものも、良い悪いの価値判断なしに
きちんと出してあげるってすごく大事なのです。
出すとその奥にあるものが見えてくるから、
そこに行き着くのが肝要。

この、温かく自分を受け止めるという作業の大切さに
関しては、学術論文も結構出てるようですよ。
脳にポジティブな影響を与えるというデータが
たくさん出てきているのですね。


そういう作業によって解放が起こると、
世界もそれまでとはかなり違って
見えてくる。
世界を経験する主体が変わるから、当然経験も変わってくるわけですね。
私なんて、夫のクビを決定した人が天使に見えてきたもん



「人間が自分に対してできる一番
重要なことは、自分を知ることだ 。 
ーモシェ・フェルデンクライス(’The Elusive Obvious'より)」




自分のことなんて、ほんとに知らないことだらけで
探索に終わりはありません。
探索を始めると、目からウロコな諸々が
おお、出てくる出てくる。
楽しいですよ〜。😄


まあ、そんな経緯で、札幌にご縁をいただいたのですが
・・・これがまたいいんだ。
正直ここまでいいとは思ってなかった。
すんごい住みやすい!
食べ物、チョーうまっ!!
回転寿司のレベル高すぎっ!!!


札幌にきて、ほんとよかったね〜
と、ほぼ日で鍋をつつきながら、三人で
この幸運を噛みしめる日々です。



そんなわけで、我が家にとっての今年を表す言葉は
「災い転じて福となる」



来年も全てを福に転換していきたいです。


皆様もどうぞ良いお年を!




2018年8月1日水曜日

ジュネーブ、ありがとう

























サッカーW杯が終わって、ようやく引っ越しに
本腰を入れて、ドタバタと日々は過ぎ去り、
先月末、不動産会社へアパートの鍵を
引き渡して、無事引っ越しは終了しました。

私、実は引っ越しってそんなに嫌いではないのですが、
やっぱり気が張ることがおおいのですよね。

あれこれとやることが多いと、ああ、明日は
何時にどこそこに行って、その後はあそこに行って、
それからあそことここに連絡を入れなきゃいけない、と
予定を当然立てるわけですが、それが、私にはかなり
ストレスなんだなということに、今回気づきました。

元々ものぐさで、どうも時間に遅れがちな
傾向にあるゆえ、ちゃんと予定通りに
できないんじゃないかと、どこかで心配に
なって緊張するみたいです。
それから、忘れないようにしなきゃ、と
不必要に力が入ったり。
そして頭に気が上ってきて、自分の軸
(みたいなもの)が完全にブレてしまう。

そしてそれがすぐに体調に
反映されちゃうもんだから
引っ越し準備中に、なんども
軽くだけど、体調が崩れました。
その度、IHでさっと自己セッションを
して持ち直す、とやってたのですが
とうとう引っ越し会社に荷物を
搬出してもらう二日前に完全にダウン。
丸二日間、がっつりと寝込んでしまいました。

でもこれ、薄々気づいていた上記の自分の傾向を
はっきり認識する、とってもいい機会になりました。

ダンボールの梱包、全然終わってないのにぃ〜、と
最初は思いながら寝込んでいたのですが、
そうやって未来の心配してストレスを感じながら
寝てても回復が早まるわけでもないしね、と
吐き気と頭痛に襲われながら、開き直りました。
引っ越しなんて、どうにだってなるんだから大丈夫。


自分の中にちゃんといよう

・・・ああ、そうそう、これだ。
これがすごく私には落ち着く感覚で、
うぇぇぇ〜、となりながらも、その感覚を探ってました。


そしたら引っ越し当日には、ちゃんと
(ってわけでもないんだけど)治って、
引っ越し作業をすることができました。

でも病み上がりの体で重いものを持ち上げたら、
作業開始早々に軽くギックリ腰になってしまったのですが。。。😅
まあ、それもどこに体が行きたがり、どこに
行きたがらないかに注意しながら、動いていたら
午後には、ほぼほぼ大丈夫になりました。


この、「自分の中にいる」。
一人で静かにしているときはすぐに入れるのですが
少しでも意識が外に向くと、すぐに吹っ飛ぶ。


外に意識を緩やかに広げつつ、中にいる

この探索は相当遊べそうです。


これがジュネーブでの最後の気づき、だったのかな。

ジュネーブ、3年間ありがとう。
また遊びに行きます😊


2018年6月22日金曜日

子供から学ぶこと




























子供はよく、やだ!やりたくない!!、などと
言って泣き叫んだりしますよね。
私はその姿につくづく敬意を抱いてしまうのです。
ああやって、自分の嫌いなことを
はっきりと嫌いだと言えて、すごいなーって。

ちなみに私は、むかし子供が苦手
・・・っていうか、はっきり言って
キライ(!)で、駄々こねたり
泣き叫んだりされようなものなら
すごくイライラしてました。

それが今やこう思うのだから、人間、結構変わるものですよね。^^


例えば私が作ったものを「美味しくない」と
言ったり、とかね、
いやー、その正直さ、素晴らしすぎっ!!
爽快感すらあります。

そこには、私に対する悪意なんて
もちろん全然なくて、ただ美味しくない、
という自分の感覚に正直なだけ。

だから、からっとしてるんですよね。

それを大人が「そんなこというもんじゃなりません!」
なんて言って、その感情を抑圧すると
どんどんジメジメしてきちゃうのです。

だって、感情は抑圧されたからといって
なくなるわけではないから。

押し込められて不自然な形になっていくだけ。
その現れ方は色々ありますが、
正義と嫉妬とでも
書いたような、正直に感情表現している人に
イラっとしたりするっていうのは
一つのいい例です。

もちろん、大人になって
誰かが作ってくれたものに対して
面と向かって「まずい!」と
叫ぶのがいいといってるわけではありません。
だけど、美味しくないと思ってる自分を
認めて尊重してあげるのは大事なこと。


大人になるにつれて、人の目を
気にするようになったり、
そんなこと言ったら失礼かな、なんて考えて
自分の素直な気持ちを出さなくなってきます。
出さないだけなら、まだしも
そんなこと思っちゃいけない、
感謝の気持ちを持つべきだ、
これは体にいいのだから、食べなきゃ、、
なんて、思考を押し付けていくと
感覚はどんどん阻害されていく。
そんなことを続けていくと、一体
自分は何が好きなのか、
何をしたいのか、ってことも
わからなくなってしまう。
(私も、かつて、ここに陥りました)

そういう意味でもね、子供って
自分の感覚としっかりつながって
いる偉大な先生です。


例えば、この靴下じゃなくて
あっちのじゃないと絶対やだ!とか
そんなことで駄々こねたりするじゃないですか。
どっちだって一緒でしょっ!!、と
大人は言いたくなるのですが
(特に忙しい時とかね^^;)
同じじゃないのです、本人には。
論理的な説明ができなくても
その感覚は、本人にとって確固としたもの。

そういう子供の感覚を
否定せずに受けとめてあげるって
自分を信頼する力を育むためにも
すごく大事なことだと思ってます。
(その上で、子供のやりたいことが
できなかったとしても、それはそれで
いいのです)


なんだかわかんないけど、こだわってるなあ
面白いなあと、その様子を楽しめると
子供との共生が、より豊かに
なってくるんだと思います。





2018年6月9日土曜日

共生とほんとの欲求



ジュネーブは市場が豊富。
うちの近所の大きな広場でも週3回、生鮮食料品中心の市がたちます。

ジュネーブは、ほ〜んとなんでも高くて、
市場ももちろん例外ではないのだけど、
とにかく質が良くて好き。

スイス人は日本人のように国産好き。
そして地元主義が強い(他の地域は
知らないけど、少なくともジュネーブは)。
ジュネーブ産!って売ってるものが多いもの。

種類も豊富で、こっちに来てから、
今まで見たことない野菜をたくさん見ました。
それから旬のものが何かがわかるのも楽しい。
これ、ほんとに週ごとに旬のものが変わっていくのですよ。
先週は、ズッキーニの花、生アーモンド、
スイカがたくさん出てた。
それからその前の週の続きでワイルド・アスパラガスも。

ズッキーニの花














生アーモンド














ワイルド・アスパラガス





















今週の旬は何かな?



さて、市場というと午前中が相場。

でも、コルナヴァン駅(ジュネーブのメイン駅)
の裏、グロットの市はちょっと変わっていて
毎週木曜日の夕方開催。
規模は小さいのだけど、
チーズとかパンとかつまみながら
アペリティフを楽しむ人が多くて、
楽しい雰囲気。
今や、仕事帰りにいっぱいやる場所として
特に夏は大人気なのだそう。

2、3週間前に行った時は
天気も良くて暑かったからか、大混雑。
出ているテーブルや立ち飲み場所も
いっぱいで、地べたに座って
飲んでる人たちで広場が埋め尽くされてた。

すごい人だなあと思っていたら、
その数日後に、グロットの記事が
地元新聞に出ていました。
地域活性化の為に地元住人たちが始めたこの市場。
成功しすぎで困ってる、と。
ちっちゃい広場なのに、夏は1000人以上
人が来たりするらしい。
市が終わってもそこに夜中まで居残ってたり、
近隣の住民が困っているので
行政が対策に乗り出した、というわけです。

巡回員を出して、市場終了後に居残る人を
なくす、とか、アペリティフを
提供する屋台の数を減らす、などの
常識的な(?)対策の他に、
ジュネーブの他の場所にも、
グロットのようなアペリティフを
楽しめる場所を作って一極集中を
避けよう、という案も出てるそう。

これ、いいですよねえ。

問題があるからといって、
禁止したり抑制したりするんじゃなくて、
もっと楽しくやっていける方法を
考えましょう、お互い気持ち
よく過ごせる方法を
探っていきましょう、というもの。
グロットの住民たちも、
この市がなくなってほしいとは
思ってないそうで、まさに共生政策ですね。



「お互い気持ちよく過ごすために」

そんな言葉は日本でもよく聞くけど
なんかちょっと違うんだな。
そこには強要感というか、「私も
我慢してるんだから、あなたも
我慢してよね」という匂いを感じちゃう。

昔は、私もそういうところが多々あったので、
よくわかるのですよねえ。

・・・いや、今でもまだまだ残ってる^^;

最近どうも夫に対して、イライラすることが多い。
何度言ってもやってくれない!
私ばっかり〇〇してる!(ずるい!)、
とか、よくあるそんなこと。

これ、まさに「私も我慢してるん
だから・・・」、ですよ。

でもって、「お互い気持ちよく」
あるために、私のいうことを聞け、
なぜなら私は正しいのだから、
なのよね。(あ、私の場合は、ですよ)

で、こういう場合、相手をコントロールして
言うことをきかせたからといって
自分が満たされるってことはないのです。
だって、「ほんとうの」欲求はそれじゃないから。

私のこの奥には何があるのかなあ。
またじっくり探ってみます。

だって、ほんとに「お互い気持ちよく」毎日を
過ごしたいものね。


グロットの木曜市
まだ早い時間なので、そんなに混んでないですね






















左の屋台は我が家がよく買うパン屋さん
どっしり重い、ハードコアな自然派パンが色々
美味しいのよ〜














2017年12月15日金曜日

脳の統合、選択する力

先日、初めてセッションを受けにきてくれた友人。
秘書の仕事の傍、ビジネス・マネジメントを
勉強している彼女ですが、いつも頭の中が
ごちゃごちゃで、じっとしてるのが苦手、と言います。
きちんと整理整頓できてる人だし、仕事も静かに落ち着いて
しているようにしか見えないよ、と言うと
全然そんなことないのよ、仕事中も勉強中も
すぐに気が散っちゃってネットサーフィンしちゃうし、
ちっとも集中できないの!、と。

人は見かけによらないものですね〜。

集中力やオーガナイズ力をもっとあげたい、ということで
今回セッションにきてくれたのでした。


セッション前に、最近どう?と聞いてみると、
親戚の若い女の子のことでトラブルがあって、と言います。
私は彼女を信じてたから色々支援しようと
動いていたのに正直裏切られたような気持ちなの、と。

うーん、今日は集中力じゃなくて、
これについてにのセッションになるのかもなあと
彼女の話を聞きながら思っていました。

私個人の経験でもそうなのですが、
セッション前に何か「問題」が起こるときって、
だいたいそれがセッションの内容に
大きく繋がってくることが多いのです。
セッションの予告編(?)みたいに。

セッションを始めてみると、「女性を信頼する」という目標が出てきました。
なるほどー、そうきたか。
「女の人を信頼する、って出るんだけど、どう思う?
してないんだと思う?」と聞いてみると
「んー、、、女性はいろんなことを隠すと思う。
本当のことを言わないって思う。
・・・そうね、確かに信用してないかも」

女性を信頼してないから、今回みたいに、
やっぱり女性は信用できない!って、さらにその信念を
強固にしてしまうような現実が起こってしまう。
あるいは、そんな現実にばかり目がいってしまうわけです。

セッションを進めていくと、脳の統合の調整が
必要と出てきました。そこに付随した情報として、
集中力、判断力、リラックス、、、と挙がってきます。
そして扁桃体の否定的な記憶、過去生のエネルギー、
グランディングの弱さ、、etc, etc。
どんどん情報が挙がってきます。
必要な行動として、「自分の中で解決する」
「ゆだねる」なんてのも出てきました。
でもこれは本人に言わない、と筋反射で出たので伝えませんでした。

脳の統合率を見てみると、27%。
確かにこれじゃあ、頭の中がごちゃごちゃな感じがするだろうなあ。
体の抵抗もさほどなく、情報が割にすんなりと挙がってくるので、
黙々と続けていると、彼女は気持ち良さそうに眠ってしまいました。

調整は、脳の統合なだけに、ブレイン音叉という音叉を
使ったものが多かったです。

セッションが終了して、「音叉の音がすごく綺麗で
とっても気持ちよかった。・・・それにしても
こんな長い時間、一体何をしてたの?
私のからだは何を言ったわけ??」と興味津々の彼女。
今日やったことをあとでメールで送るから、
あなたもその後どんな感じかを今度教えてね、
と言ってその日は終了しました。


そして2週間後ぐらいに彼女に会いました。

「あれから1週間ぐらいして、私ね、決めたの。
今の状況に不平不満をいうのはやめようって。
やるかやらないかを決めるのは私だから、
どんな状況でも、私がどうするかを自分で
決めればいいんだ、って思ったの。
親戚の子の支援もやっぱり続けようって決めた。
そしたらすごく気持ちが落ち着いたの。
学校の勉強も、時間がないって文句言うんじゃなくて、
その状況でも学校行くのを決めたのは私だから、
時間を作ることにした。今は4時に起きて勉強してるのよ。
すごく集中できるの。これってセッションと関係してるのかしら?」

話を聞きながら、私は心の中でニンマリしっぱなしでした^^

セッションのとき、「自分の中で解決する」
「ゆだねる」って出てたんだけだけど、
それをあなたには言わない、って
筋反射で出たのよ。私から言われてその決断を
するんじゃなくて、自分でその解決を
見つけるのが大事だったのかもね、それに脳の統合の
調整をすると集中力が上がるって、よくあるのよ。
私もそうだったし。と言いました。

そして付け加えました。
自分で決断をして、そこに責任を持つのは
とても大事なことだけど、決断したことを
守り続けなきゃいけない、なんて自分を
縛ったりしないようにね。今の自分に必要なことが
将来の自分に必要とは限らないし、決めたから
最後までやり遂げなければいけない、なんて
思う必要はないから。
自分の感覚に常に耳を澄ませていてね、と。


すると彼女、ハッとしたように、
「そうね、セッションで私は頑固だって情報が
出たようだけど、確かに私、決めつける
嫌いがあるから。。。」と、なにかに思いを
巡らせていました。


それにしても、からだって本当にスゴい。
「自分の中で解決する」のが必要だと
訴え、それに必要な調整法を筋反射で伝え、
調整が施されたことで、彼女が本当に、
そして「自然に」自分の中で解決をしていったのですから。。。

からだの叡智、そのあまりの深さにひれ伏したくなってしまいます


生きていればいろんなことが起こります。
でもそれにどう対応するかは、全て自分の選択なのです。
幸い私たちは北朝鮮に住んでるわけでもないので、
異議を唱えたからといって、命が危険に
晒されることもありません。
それでも私たちは、いろんなことをとても限定的に見ています。
自分の置かれている現状が嫌でも、それを変えるのは無理だと思ってる。
でも無理だと決めてるのは自分で、
環境のせいでもお金のせいでも他の人のせいでもないのです。
もちろん、自分はなんてだめなんだろう、と
自己嫌悪に陥る必要もない。

私たちにはみんな、幸せのための選択をする力があります。
そのことに感覚で気づくと、色々変わってきます。
そして自分が変わると、面白いことに
周りのひとや環境も変わってくるのです。^^


2017年10月19日木曜日

のりこさんのキネシオロジー中級講座 その③ ーのりこさんを巡るココロの軌跡

5日間の講座中、毎日二人ひと組になって実践練習があります。
しかしやっていて、どうもしっくりこない。
クラスという特殊な状況でやってるからかな、なんて
最初は思ってたんだけど、ある時気がついた。

わたし、上手くやろうとしてる




言われたことをきちんとやらなきゃ、上手くやらなきゃ。
なぜなら、上手くやって「すごーい!」って思われたいから。
上手くやらなかったら、この人全然できてないじゃない、
って思われるに違いない。それが怖いから。

・・・・・・。

ああああああああ〜
そんな感情に気がついて、一瞬落ち込みそうになった。
またしても「認めてほしい」のインナーチャイルドかい。
一体いつまで出てくるのか、そしていつまで
自分はこんな器の小さな人間でいるつもりなのか、
と、得意のダメ出しも始めたくなる。


でも私は、そんなダメ出しが自分をどこにも
連れていかないってわかっている。


だからすぐに体制を立て直した。

受け止めてあげればいい。
寂しかった、悲しかった自分の気持ちを、
そうだよねー、認めてほしかったんだよねえ、って
抱っこして、おんぶして、
いっぱいヨシヨシしてあげればいいだけ。


今回の「認めて〜」インナーチャイルドは
のりこさんに対して、むくむくと出てきた。

のりこさんに認めてほしい。
のりこさんにダメだと思われるのが怖い。

調整に音叉や惑星チャイムが選ばれて、その組み合わせを
筋反射で見てる時、「ん?その調整にこの組み合わせなの?」
なんて言われようものなら、動揺しまくり。
自分の筋反射が信じられなくなって、筋反射が
怪しくなりまくった。


のりこさんは、優しい。
でもその優しさは、下町人情物語に出てくるような
人間味あふれるって類のものとは違う。
だからきっと誤解する人もいるんだろうなと思ったりする。
澄んだ深い湖の中を見ているような、どこまでも透明に
広がっている優しさ。

今回会って、また一段と透明になってる気がした。
そのうち体の向こうが透けて見えちゃうんじゃないか、
って思うぐらい。
きっと壮絶なセッションも多くやるんだろうし
こうやって透明になっていかないと、人間のりこは
もたないんだろうなー、なんて勝手に納得してた。


セッションでは、これはもう手放していいんだよって、
その人の性格というか、性質というか
傾向というか、まあそういうものが、身体から
情報として上がってくる。
「明晰さの欠如、人間不信、競争心が強い、冷酷、、、、」
なんて感じで。

はたから見れば、全然そんな感じに見えない人でも
そんな情報が出てきたりする。
しつこいけど、これは、もう手放していいんだよ、
手放して、その先にある可能性を開いていく時なんだよ、
と身体が知らせしてくれてるだけ。
それでも、そういう言葉の羅列を見ると、
「あなたはこんなにダメな人間なのよ」って
罵倒されてる(!)気分になったりする。

自己価値や自己信頼の低さが、ここに如実に出てきちゃうというわけ。^^;


のりこさんのセッションは、受ける度に
どんどん進化していって、どんどん深くなっていってる。
そして当然上述のようなことばが沢山出てくる。
毎回毎回。
するとわたしのインナーチャイルドが騒ぎだす。
そんなに私のダメなとこばっかり見ないでよ〜。
すごいじゃん!こんなにできるじゃん!って
手放しで誉めてよ、認めてよ~、って。


こういう流れもあって、のりこさんに
認められない恐れってのが、
講座中に出てきたのでした。
だからそんな自分をしっかり受け止める。
心が落ち着くまで、気がすむまで抱きしめてあげる。


セッションをするには、自分の筋反射への
信頼が絶対 (でも盲信はしない)。
だから筋反射が選んだものが、
のりこさんに「え?」って思われようと、
私はわたしの筋反射を静かに信頼してればいい。
自信を失う必要も、頑なになる必要も、
反抗する必要もなく。
その時の筋反射がもし違っていたら
それも後で必ず筋反射で気づくから。

講座中、こんな感じで
少しずつ大事なことを思い出して
立ち直っていった、という
個人的な過程もあったのでした。





2017年10月16日月曜日

のりこさんのキネシオロジー中級講座 その② ーフォーマットを巡るココロの軌跡


今回の講座で圧巻だったのが(いや、全部圧巻だったかな)
いろんなケースに対応した「フォーマット」。
血圧、肩の痛み、アレルギー、集中力、安心感、、、
肉体的なものから、心理的、精神的なもの、
ピンポイントから全体的なものまで、
そのテーマは、多岐に渡っています。
この膨大な量のテキストをコンピュータで打ち込むだけで、
一体何時間の仕事になるんだろう、、、と、
事務処理能力が限りなく低い私は、くらりとしてしまう。


でも実は、これをもらった時ちょっと抵抗があったのですよね。

初級講座以降セッションをやってきた中で、
いつもどこにいくのかわからないけど、
どこかに導かれていっている、という感覚がありました。

私が頭で何もわかってなくても、何かしようとしなくても
必ずどこかにたどり着く、むしろ、何もしようとしない方が
行くべき所にたどり着ける、
そんな小さな経験則を持っていた私には
最初このフォーマットが、頭痛薬、咳止め、みたいな
対症療法的なものに見えてしまったのです。

それと、それぞれのフォーマットでは、手順がきっちりと
説明されていて、それにも、うーん、、、とだったのですよね。
まずここの情報をとって、そのあとリストでこれを調べて、
っていうマニュアルが、セッションの向かう方向も流れも、
導いてくれる大いなる存在もコントロールしようとしている、
みたいに感じられてしまったのですよ。
それって自然を自分の都合でコントロールしようと
する人間の傲慢さと同じみたい、そんなことしたら
話が小さくなっちゃうんじゃないかな、って。


でもやってみて、あ、そっか、
これって川下りみたいなもんなんだって思った。

以前の私は、乗り方がわからないから、
放り出されないようにしがみついているのが精一杯。
途中石にぶつかって、いかだごとひっくり返りそうになったり、
グラグラ揺れて、オエ〜ってなったりしながら
なんとか下っていった、、、そんな感じ。

でもこのフォーマットは、川の流れがよく見えるように
なるためのもの。

流れがからだで見えてくると、
どこに身を置けば、どの方向を向けばいいのかわかってくる。
それはコントロールするのでもされるのでもなく、
実に清々しい感覚なのです。

これがわかったら、途端にフォーマット集が
宝石箱のようにキラキラ輝いて見えてきました。

「老眼」フォーマット、早く自己調整でやりたい♪
花粉症、血糖、パニック症、、、
いや、もう全部ステキなんだけど、
一体どれだけの人が恩恵を受けられることか。
ああ、これからのセッションが本当に楽しみ!

情報盛りだくさんの5日間だったけど、
日が経つにつれ不思議とどんどん頭がスッキリしていった。

絶好調!な面もあり、デトックスで中から重た〜いものが
色々上がってきたり、インナーチャイルドが顔を出してきたり
自己価値が揺らいだり、と、
色彩豊かに感情を味わった時間でもありました。


つづく(多分)



2017年10月12日木曜日

のりこさんのキネシオロジー中級講座 その① ー 侵略エネルギー、そして宮沢賢治

NYで、のりこさんの中級キネシオロジー講座を受けてきました。

ちょうど一年前、東京で初級講座を受けて以来、
セッション熱が高まりガシガシぐらいやってきて、
そろそろ次の段階にいく頃だなあとは思っていたので
私にとっては、実にいいタイミングでの中級講座でした。
(とはいえ、行くか行かないか、最後までグダグダ悩んでいたんですけど)


夏あたりから、おでこのあたりがモヤモヤしていて、
なんかスモッグに覆われた都会のような、そんなモヤモヤ感。
それも外から引っ付けたというより、内在してたものが
奥から浮かび上がってきた、そんな感じ。
自己調整はバンバカやっていて、やるたびにはっきりと
いろんなことが変わっていくんだけど、ここだけはどうしても抜けない。
松果体のブロックなんだか宇宙系遺伝だかなんだか知らないけど、
とにかくなんとかしなきゃいけないという気は、結構ヒシヒシとしていた。
そのためにも、きっと中級講座は受けに行かなきゃなんだな、
ということで、お金のブロックも、オットとの険悪な空気
(いや、そこまで酷くなかったけど)も乗り越えて、行ってきました。
「困難を乗り越えてこそ人は成長できる」系プログラムが、
まだまだあることを痛感させられながら。トホホ。。。


講座の初日。最初の二人一組の実践は軽く場ならしって感じで、
霊的エネルギー外しから。
(霊的エネルギーって体調不良とIHセッションでも
書いたんですけど、それ外すだけで相当体調がよくなったりするのですよ)

そして、そのあとは松果体ブロック外し。
初日に、いきなり今講座のハイライト!!
それもそのはず、セッション中にブロッキングが起きて
筋反射が怪しくなってきたとき、このテクニックが非常に有効なので
まず最初に学ぶ必要があったのです。

中級では、初級クラスでいただいたのりこさんオリジナルの
スキャンリストにさらに情報が増えて、
特に、霊的なエネルギーなどが載ってるページは、
いろんな侵略エネルギー系情報がてんこ盛り。
エンティティも、いろんなタイプに分類されてるし
宇宙系エネルギー、それも呪い、恨み、妬み、などなど、
おどろおどろしさたっぷりな(笑)名前に分けられたものたちが、
新しく仲間入り。
この講座終了後にはどんなセッションができるようになるんだろう〜、と
このリスト見てるだけで、ワクワクしてきちゃいました。

実践練習をする前に、まずのりこさんのデモ。
誰かデモ受けたい人〜、ってのりこさんが言ったので、すかさず挙手!
もう一人手を挙げてたけど、私のブロックが
相当やばかったからか、私が選ばれました。

デモでは、9次元とそれより低いもう一つの次元
(なんだったか忘れた)が出てきたんだけど、
9次元の方が相当強烈だったみたいで、
時間が限られたデモ中には、そこが解除しきれずデモ終了。
それで私はすっかり具合が悪くなってしまい、
クラス終了後に、のりこさんが軽くそれだけ外しておこうか、と
続きのセッションをしてくれました。
軽く、といっても1時間か1時間半ぐらいかかったような。
ああ、これを受けられただけでも、はるばるNYまで来てよかった〜、と
しみじみ感謝なのでした。のりこさん、本当にありがとう。

出て来たのは案の定、重たい過去生の数々。
呪ったり、呪われたり、という過去生のトラウマ諸々。
そして夫とのエネルギーコード。

いや、本当にやばかったらしいですよ、初日の私。
のりこさんは、最初に私を見たとき、あ、相当きてるな〜って思ったらしい。
あれはもう、亡霊って感じだったもんね、と後で初日を振り返って言われたし。
ボーレイって。。。😱

でもその日、のりこさんに相当駆除、、、いえ、解除してもらったおかげで
かなり頭がスッキリして、次の日クラスのみんなからも、顔が全然違う〜、
声も違う〜、と言われました。


松果体ブロックだの、霊だの、過去生、宇宙系、次元系エネルギーだの
人に言ったら、ドン引きされるだけだから言わないでおこう、って
ずっと思ってたけど
もう気にならなくなってしまった。

でも、これらの名前も究極的にはどうでもよく、要はそういったモノが
情報としてあがってきて、調整すると肉体の調子がよくなったり、
気持ちが楽になったりする、ということが重要なのです。

冥王星の遺伝が、アトランティスの過去生が、なんて言われても
私には本当かどうかなんて全然わからないし
(感じる人もいるらしいですが)、
そもそも本当かどうか、なんてこと自体どうでもいいこと。

言葉の意味を囲い込んで限定してしまうと、その言葉の
エネルギーが収縮していく気がする。
静かな水面に水滴が落ちるとき、波紋が広がっていくように
その言葉から、ただ意識を拡げていけばいいのだと思う。
詩を読むように、言葉を少し宙に浮かして、その輪郭を溶かしておけば。
遊ばせておいて良いのだと思う。


詩といえば、宮沢賢治の「春と修羅」を最近よく思い出すのですよ。
(本がなくてもインターネットで全部読めるし、実に便利な世の中だ)
学生の頃、その「序」を読んで、ぎええええ〜、カッコいいいぃぃぃぃ!!
とベタ惚れしてましたが、キネシオロジーやIHをやるようになった今
この「心象スケツチ」が、余計にわかる。

いや、昔からその感覚はわかってたんだと思う。
だからそこに通じるキネシオロジーをやってるんだろうな。

その「序」の中に、「人や銀河や修羅や海胆は宇宙塵を食べ」、
というくだりがあるのですが、そもそも私たち自身が
宇宙塵(じん)であり、私たちの意識だって宇宙塵。
そう考えれば、とりあえず宇宙のエネルギーの影響を受けるのは
当然なことだと思えます。


と、話がかなりずれてきたところで、今日はここまで。





2017年9月5日火曜日

闇について ーレディー・ジョカー、私、芦名佑介氏

先日、wow wowの連続ドラマ、「レディー・ジョーカー」を
何気に見だしたら、止まらなくなり、結局全話見てしまいました。
グリコ、森永事件を題材に書かれたと言う同名の小説をドラマ化したものです。

これがとてもよくできた話で(偉そーにスミマセン^^;) とても面白かった。
でも暗いのですよ〜。暗い暗い、とにかく暗い。

大手ビール会社の社長が誘拐され、身代金を
払わなければビールに異物を混入する、と脅される。
異物混入が実行されてしまった場合の損失を考えたら
身代金を払った方が被害は少なくてすむ。
だから身代金を払おう、という短期的にみれば
合理的な選択を、会社はします。

きっとこうやって、日本の企業は総会屋
またそこに繋がる政治家たちと、しがらみをつくっていって、
もはや切ることができない状態まで、来てしまったのでしょう。

話の中の「悪」である犯行グループは所詮小さな悪に過ぎず、
日本社会の巨悪、とでも呼べばいいのでしょうか、
大きな闇に飲み込まれていきます。

そこを探ろうとしたジャーナリストは、拉致され行方不明になり
そのジャーナリストに情報収集を依頼していた新聞記者も
危うく拉致されそうになりますが、何とか助かります。

そして闇との関係と断ち切ろうと、そのビール会社社長は
「自分の個人的判断で勝手に総会屋にお金を渡していた」と、
自分を起訴してほしい、と副社長に頼みます。
そうして社長は起訴され、総会屋のドンも逮捕される。

悪がついに成敗される!!

、、、に見えたのもつかの間。
そのビール会社の前社長起訴に関する記者会見の
模様を見ていた警視庁捜査本部。
そこでのモロ師岡演じる課長代理の発言は、あまりにリアルすぎました。

「こいつら(ビール会社上層部)は
何か勘違いしてるんじゃないか。
世の中にはルールってもんがあるんだ。
このままで総会屋が黙ってるわけない。
(ビール会社の)役員の二人や三人、バラされるぞ」

そして起訴された前社長は、警視庁からも見捨てられ、
予想通り、とでも言いましょうか、釈放後に刺殺されます。

社長誘拐事件の犯人の一人は、警視庁の刑事だと
判明したけど、恥部を晒すわけにはいかない、と警視庁は彼を逮捕しない。

命を危険に晒し誘拐事件の背後を取材し、
大物政治家も絡んでいるネットワークの情報を掴んだのに、結局報道されない。
山本耕史演じる新聞記者は
「この国はどうなってるんだ」と呟きます。


・・・これって、フィクションのふりをしてるけど
完全にノンフィクションじゃない!



日本の大きな闇(別に日本に限ったことではないと思いますが)。

メスを入れようと立ち向かった人は、何人も命を失った。

結局大きな闇を前に個人ができることなんてないのだ、と
人は無力感に襲われる。


久々にぞっとしたというか、怖くなりました(夜中だったしね)。
でも、その後思ったのです。
のっぺりと得体の知れない、この大きく深い闇は
未知の物体Xなんかじゃなくて、結局自分の延長線上にあるのだと。
というか、自分の中にすでにあるものなんだなあって。

それを憎むべき悪、と敵視している以上、闇はなくならないし
余計力を増していくのだろうな。

そんなことを、つらつら思っていたら、
芦名佑介さんという方をネットで発見。
彼がこう言っていました。

「個人で影響力を持ちすぎてしまった人はみんな殺されている。
僕はスティーブ・ジョブスもマイケル・ジャクソンも殺されたと思っている。
ホリエモンは殺されなかったけど、刑務所に入れられた。
だから僕は(そのぐらい影響力のある人間になって)
50歳手前ぐらいで殺されるのが夢なんです。」

こんなにあっけらかんと、はっきり闇を捉えていて
しかもまだ20代。
分析力に非常に長けていて、同時に直感の重要さを体でわかっている。
右脳と左脳が見事に統合されるとこうなるのかしら。
まだまだこれからなこんな人がいる日本って
面白いところなのかもしれない。


この方からは、素直でいる勇気について教えてもらいました。

いつか、会ってみたいです。



2017年7月16日日曜日

気がつけば、消えていた ーIHの効果

私は、これまで事務処理がものすごくストレスでした。

事務手続きのためのメールや手紙が来ると、
それを開く前からずどーんと気が重くなり、
まずそのメールや手紙を読むのに、ものすごい決意を
しないといけない。そしてそれに返事をしなければ
ならないとなると、座敷わらしがいくつも背中に
乗っかったんじゃないかと思うぐらい😅、さらに重くなる。
もう、やだやだやだ〜!、と頭の中が
「やだ〜」でいっぱいになります。

ところが最近、こういう事務処理にほとんど
ストレスに感じていない自分に気づきました。
いつからそうなったのか覚えていないのですが、
いつのまにかそうなっていた、という感じです。

きっと「束縛される恐れ」がだいぶ解除できたから
だろうなあとは思っていますが(そのお話はこちら)、
事務処理に対する手続きが、何から来ているのかを
じっくり調べたりはしてないので、他にも要因が
あって、それもこれまでのセッションで
解消されたから、なのかもしれません。
でもとにかくストレスから解放されたのだから、
その原因なんて、今となってはどうでもいいのです♪

IHのセッションは、セッション後すぐに感覚の変化が
わかる時もありますし、この例みたいに、いつのまにか
変わっていた、というのも結構あったりします。

いずれにせよ、ストレスの自己生産という
パターンはなくしていきたいものですよね!


近所の公園で朝の散歩☆























2017年7月11日火曜日

育児をストレスにしてしまったのは

束縛への恐れと自由への渇望が私の奥深くにあったと
前回書いたのですが、この渇望と恐れが大暴れしたのが、
子供が生まれてからのことでした。

子供が欲しいと思っていましたし、妊娠中はつわりも
それほどひどくなく、絶好調。
これから始まる子供との生活に毎日ワクワクしていました。
ところが、子供が生まれてからは一気に絶不調。
難産になり、産後の肥立ちがよくなかったことも
ありましたが、精神的に見事に落ち込んだのです。
しかも息子は全然寝てくれなくて、常にぐずっている。
彼も難産でなかなか出てこられなくて
怖くて辛かったのだろうな、と思います。

そんなストレスまみれの、育児新米時代。
「大変だろうけど、子供は可愛いでしょう?」と
ある時知り合いに言われて、気づいてしまいました。
私、子供を可愛いと思っていない。。。
可愛くないとは思っていない。でも積極的に可愛いとは
全く思っていないのです。
産後、体調もなかなか回復せず、
ホルモンのバランスも崩れていたのでしょう。
ひどい湿疹に襲われたりもしたし、妊娠中は
たいして体重が増えなかったのに、産後いきなり増えて
授乳しているのにちっとも減らなかった。
こんなに大変な思いをしてるのに、なんでワタシ
太ってるの?と、とにかく何から何までストレス。
かなり、産後うつと言える状態でした。

当時私が感じていたことは、
「子供に私の人生を奪われた」、
「子孫も残したし(一人産んだぐらいで言うかね)
もう私の役割は終わった。あとは死ぬだけ」(!!!)


それにしても赤ちゃんのお世話ってなんて大変なのか。
経験するまで、全くわかりませんでした。
世のお母さんたちは本当にすごいです。
しかも専業主婦で、赤ちゃんや小さな子供と
ずっと一緒に1日いるなんて、神様!!
なのに、「専業主婦はヒマ」なんて暴言が
暴言とも思われず、まかり通ってるのだから、
とんでもないことです(いや、実は私も子供が
生まれるまで、そう思っていた・・・)

赤ちゃんがいると、ご飯をゆっくり食べられないのは
もちろんのこと、家事にしたって、途中でなんども
中断しなきゃいけなく、最初から最後までやり遂げられない、
これね、一回や2回そういうことがあったって
ストレスにはなりませんが、ずーっと続くと
結構神経にキます。
そして夜中はもちろん何度も起こされる(あ、でも
授乳中のお母さんの睡眠のリズムは特別な状態になっていて
断片的な眠りでも大丈夫になっているのだとか。
だから夜まとまった時間眠れなくても
心配しなくていいみたいですよ。自然はすごい!)。
一言でいえば、何一つ、ほんとに些細なことでも
自分の思い通りにやることができない。
自分を束縛するかもしれないものからは逃げなければ!、と
深いところでいつも思ってる人間にとって、
これは拷問だったわけですね。
だからなるべく子供から逃げたかった。
息苦しくて仕方なかったのです。

当時はIHなんて知らなかったし、自分が苦しいのは
子供がいるからという外的要因によるもので、
実は自分の意識が創り出しているだなんて
思いもよらなかった。
でも、起こっている出来事は、ただの出来事であって、
そこには幸も不幸もないのです。
それを幸、不幸、喜び、悲しみ、苦しみ、、、と
私たちの心(脳と言うべきか)が
解釈してるだけ。

赤ちゃんのお世話は、確かに大変なのだけど
それを苦しみだとラベル付けしてしまったのは、私。
大切な子供とのかけがえの時間を、そんな時間に
してしまったのは本当にもったいないことでした。
そして子供の心も傷つけてしまったし。

息子も、これまで何度かIHのセッションを
受けているのですが(私が彼の代理として受けたこともあり)
彼が赤ちゃん時代に感じていた「お母さんが辛そうでかわいそう」
「助けてあげたい、でも自分は助けてあげられない」
という気持ち、などなどが出てきました(もちろん
本人はそんなこと覚えていません)。
そしてそこから生まれた、罪悪感、無力感、
自分の存在が申し訳ない、なんてものまで。


子供は本当にお母さんの幸せを
一生懸命思っているのです。
かけがえのない大好きなお母さんに、
一緒に笑っていてほしいって思っているのです。


だから、世のお母さんたちは癒されていてほしいなあと、すごく思ってます。



2017年7月9日日曜日

「束縛されることへの恐れ」に深く束縛されていた私

IHのセッションを受けていると、自分では思ってもいなかった自分が
色々浮かび上がってきたりします。私にとって、その一つの例が
「自由でいたい」「束縛されたくない」でした。

もちろん、「自由なのがいい」「あれこれキチキチと決められるのは
嫌だ」など、人並みには思ってましたが、
自由を渇望してるとか、束縛に極度な拒否反応が
あるなんて、全く自覚がありませんでした。
なんでそうなったかというと、またしても自覚のない
インナーチャイルドだったのですよね。

子供の頃に、母に常にあれやれ、これやれ、と言われる、
自分のやりたいようにやらせてもらえない、やりたくないことでも、
やりなさいと怒られる、極端に束縛をする親だったという訳では
なかったのですが、彼女の存在自体に何か自分を
束縛してくるものを、きっと感じ取っていたんだろうな、とは
今になって想像はできるのです。
そういう日々の小さな経験の積み重ねから、
自分を束縛するものから逃れなくては、と潜在意識に
インプットしてしまったようなのでした。そうなると、
「やらなくてはいけない」、と外側から
押し付けられたことに対して、
そこから逃れねば!と脳は反応してしまうのですね。

そのいい例が学業。

私は、小学生の時から、ここにはまるでモチベーションが上がらなかったのです。
学校に行くのは嫌いじゃなかったし、授業も
小学校の時は先生の言うことを黙って聞く、と
言うスタイルではあまりなかったのでよかったのだけど、
家に帰って、宿題・予習復習なんて全くやる気になれない → やらない
→ 親に怒られる → ますます自由を奪われてる気になって(←ここは無自覚)
更にやる気をなくす、という綺麗な悪循環が出来上がっていきました。

そして、外側からやれと言われたことだけでなく、
自分で決めたことも、決めた途端にそれが束縛に感じられてやりたくなくなる、
という面白いことまで起きるようになってしまったのです。
いえ、本人としては全然面白くないんですけどね^^;

何かというと、外出の際に自分で決めた家を出る時間に出かけられない、
という、かなりバカみたいな悩みが私にはありました。
家を出る時間が近づくと、あ、洗濯物を畳んでから行こう、とか
机の上を片付けてから行こう、とか、それって今やることじゃないでしょ、
という雑事にをやりたくなり(本当にどうしてもやりたくなってしまうのです)、
出ると決めた時間になっても、なんかゴチャゴチャやってて、
結局おくれてしまう。このパターンを毎回のように繰り返していました。
その度に「なんで私はこうなの!」と自分に怒りまくり、
自己嫌悪に苛まれていたのです。

これが束縛されることへの恐れから来てたなんて!と、
そのつながりを知った時はかなり衝撃でした。


昔だったら、こんな私は、ただのだらしがなくてやる気のない人間、
という、落伍者の烙印を押されて終わりだったでしょうけど、
その仕組みがわかって、しかも「調整」までできる時代に
生まれることができたなんて、ほんとに幸運だよなあと思います^^

そういえば、IHを習った時に練習セッションで私と組んだ人が
「夜更かしの癖を直したい」といい、それをお題にセッションしたら
夜更かしの原因が、かなり深〜いところから来ていたのに
驚いたことを思い出しました。

なんでもなさそうな、一見些細なことの
裏にも、深いものがあったりするのですよね。



本文とは関係ないけど、市場で見つけた
アーティチョークのお花。初めて見ました!


2017年6月21日水曜日

やる気、うつ病、扁桃体

少し前になるのですが、1ヶ月ぐらい、まるでナメクジみたいな期間がありました。
だらだらグズグズ。もう何に対しても、ちっともやる気が湧かないのです。
前に進みたいと思ってるのに腰が重い。なんだかいっつも疲れていて、体が重く感じられて仕方がない。この期間、いくつか自己セッションをして、毎回自分の大きなブロックになっていたものが解放されていきました。

・・・なのになんでいまだにナメクジのまま!?

セッションをまたやれば、面白い気づきや解放が起こるのはわかってるけど、、、、

とにかくやる気が出ない。。。

思い返せば、私は子供の時から「やる気が出ない」状況にしょっちゅうなっていたものでした。小学生の頃から、学業に対して全く意欲が湧かず、親にもいつも怒られていたし。
そんな記憶も蘇りつつ、どよーんと重い日々。

でもある日ふっと、まるで蒸し蒸しと暑い日にすっと一筋の涼しい風が吹いたように、そうだ、セッションをしよう、と心が動きました。そのタイミングを逃すまい!とすぐに始めた私。

いろんな情報が上がってくる中で、その時は扁桃体がらみがすごく多かった。そして調整法として、「扁桃体に残る否定的な記憶の除去」が選ばれました。
そう、IHにはこういう調整法もあるのです。

扁桃体は受胎して心臓の最初の鼓動のすぐ後に形成され始め、胎児の時の記憶、また、母親の人生、ストレスなどの情報も蓄えていく、とIHでは習います。その後も海馬が発達する3歳まで記憶を蓄えていくのがこの扁桃体。そして記憶の貯蔵だけでなく、その記憶をもとにした情動反応にも大きく関わっていると言われています。情動反応とは、外からの刺激に対して、一時的に急激に起こる感情、生体反応のこと。例えば、怒り、喜び、恐怖、などの感情や、心臓がドキドキする、手に汗をかく、などの身体的反応の組み合わせのことです。
うつ病はこの扁桃体の暴走による脳の機能不全である、というこちらの記事。ここに扁桃体のことがわかりやすく書かれていました。これを読んで、私のナメクジ状態って軽いうつ状態と同じだったんだなー、と思いました。でも、うつ状態だったから扁桃体の情報が沢山あがってその調整をした、というより、扁桃体の不必要な記憶を手放す時にきたから、うつ状態という方法を使って、体は私にお知らせをしてくれたんじゃないかな、、、そんな風に感じました。

うつ病は、今でこそだいぶ認知も理解もされるようになり、自分を責めたり、周囲が「頑張れ!」というのは逆効果なだけだと知られています。でも上述の私のように、軽いうつ状態の方って結構いるんじゃないでしょうか。もしそのような状態にあっても、私はなんて意志が弱いのか、と自分を責めたりしないでくださいね。そもそも私たちの意志なんて弱いものなのです。私たちの思考や感情のパターンは、意志ではないところ、いわゆる潜在意識と言われているところで大部分がコントロールされているのです。扁桃体だって意志でなんとかできるものではないのですから。


そして自己セッションの話に戻りますが、終えた後の軽やかさといったら!
以前のつきもののセッション後にも実に爽快感があったけど、今回はそこにやる気も加わったみたいで、草原に裸足で立って風の香りを感じているような、爽やかな力強さがありました。

この2、3ヶ月の間にいくつもの根深いサバイバル・プログラム、インナーチャイルド、信念体系を手放すセッションをやってきて(憑き物も同時に沢山外していきました)、この扁桃体で〆、という、なんか一つのシリーズが終わった感じです。そして、その間深い気づきも多々ありました。IHはいろんな調整をするだけでなく、気づきの力を高めてくれるのです。気づきの力は本当に大きくて、気づくだけで大きな変容が起きたりもします。


おもしろいですよ〜☆


2017年5月27日土曜日

今、ここにある過去 ー インナーチャイルド

「お母さんに認めてほしかったのよ。愛してほしい、じゃなくて、認めてほしかったのね」

年末に、NYでのりこさんのセッションを5回受けた時のことです。3回目のセッションが終わって帰るときに、そう言われました。その時は「へえー、、、」、って感じで、そんなにピンとこなかった。母に認めてもらってない、認めてほしかった、なんて思った記憶は特にないしなあ、って。そのインナーチャイルドがセッション中に何度も情報で上がってきたものの、そこはやらないと筋反射で出たのだそうです。宇宙系DNA(さらっと書き流しときま〜す😅)や、細かい脳の調整など、のりこさんでなければ出来ない調整が山積み(!)だったので、そっちをやる、ってことだったのですね。

のりこさんのセッションの内容の濃さは半端なく(しかも受けに行くたびに、その濃さが増している。。。)、NYに受けに行くと、最初の数回は頭がフラフラになったり痛くなったりします(私の場合は、です)。10年ぐらい放置していた物置にあるものを、一気に全部ひっくり返して掃除するような、そこで大量に舞い上がった埃にむせ返るような、そんな感じ。

で、その時も恒例の(?)頭痛でよろよろしている時でもありました。のりこさんに言われたことも、まあそうだったのかもしれないけど、記憶も実感もないし、なんて具合でその日は終わり、次の日の朝のこと。目が覚めると、まだ頭痛も残っている。そのままベッドでゴロゴロしていて、ふと思いついてのです。自分をたっぷり褒めてあげてみよう、と。よく頑張って来たね、よくやってきたね、一生懸命やってるね、、、その他色々思いつくままに。そう自分に声がけをしていったら、胸の奥から込み上げてくるものがありました。まるで心の奥にある、ずっと閉じたままだった小さな扉を開けたような感じだった。そしてなぜだかわからないけど、ボロボロ涙が出てきて、そのままわんわんと泣いてしまいました。その時わかったのです。私はこれをずっと待っていたんだ、と。子供の頃の私は、こうやって褒めてほしかったんだ。認めてほしかったんだ。それをものすごく渇望していたのだ、ということが。

インナーチャイルドとはその名の通り「内なる子供」、なのですが、子供の時のトラウマが潜在意識に残ってしまっている状態を指して、インナーチャイルドね、と言ったりします。トラウマといっても、何もそんなすごく大きな傷とは限らないのです。私も普通に幸せに育ってきたし、子供の頃のトラウマ?そんなもんないけど、って思ってた(怪我や病気はありましたが)。でもIHを受けるようになって、そのほかにも別のヒーリングを受けたり、内観(のようなもの)をするようになって、実は結構いろんなところで傷ついていたんだな、私、とわかるようになりました。インナーチャイルドは誰にでもあるのです。

でも、そんな過去の傷をいちいち掘り返してなんになるわけ?嫌なことは忘れて前向きになった方がいいじゃない。ー 実に真っ当な、そしてポジティブな考え方のように聞こえます。私もずっとそう思ってたし。確かに過去に縛られず前向きになれればいいのですが、私たちの脳はそのようには出来ていないのです。特に子供の頃に経験した嫌なことは、この先、生き抜いていくための大事なデータとしてしっかり脳に取り込まれ、それを元に私たちの感情、思考、行動のパターンを作り上げていきます。インナーチャイルドは、意外なところで今の自分に影響を与えていたりするのです。私も、この「母に認めてもらいたかった」というインナーチャイルドが、いろんなところで、私の足かせになっていたことに、後々気づかされることになるのですが。。。

なので、インナーチャイルドを癒すことは、過去を振り返ってウジウジと傷をいじくる後ろ向きの行為ではないのです。今の自分のため、そして未来に向かう自分のためのもの。その時の自分が満たされなかった思いを、今の自分が100%受け止めてあげる。抑圧した感情を感じ切り、解放してあげる。そうすると、今の出来事に対する感情が変わってきます。そして未来の感じ方も。


そうそう、ブルース・リプトン博士著「思考のすごい力」を読むと、子供の脳がどうなっていて、どう潜在意識が構築されていくのか、そのあたりがよくわかるのではないかと思いますよ。私は本は読んでいないのですが、youtubeに彼のレクチャーやインタビューが沢山投稿(英語です)されているので、かなり見ました。彼は、潜在意識のことを、誰もいない部屋で自動再生されているテープのようなもの、などと呼んだりもして、それを変えることの難しさも語っています。

でもこうやって、潜在意識に働きかけ、変化させていくことのできる方法があるのですから、ありがたいですよね☆






2017年5月12日金曜日

オックスフォードへ




先週末(先々週末?)はローマに行ってきたのですが、この週末、というか、日曜日から水曜日まで、今度はイギリスのオックスフォードに行ってきました。今回は私の用ではなく、夫の仕事です。一人で行きたくないというので、私と、それから息子も小学校をサボって一緒に行ってきました。

綺麗な街だと聞いていましたが、うん、確かに。こじんまりとしていて、緑が多くて、石造りや煉瓦造りの建物、威厳を醸しながら建っているオックスフォード大学・カレッジの数々。好きな人にはたまらないんだろうなあ。

到着が日曜日だったのですが、お店など結構どこも開いていて少し驚き。そしてやっぱり観光地なのですね。私たちを含め、たくさんの観光客たちがそぞろ歩いていました。小さな街なのですが、ホテルでもお店でも働いている人は多くが外国人。イギリス人になかなか会えません。ロンドンならわかるけど、小さな地方都市でもここまで外国人労働者が多いとは思っていませんでした。まあ、小さいとはいえ大学もあるし、経済的に豊かそうだから、当然といえば当然なのかな。
泊まった小さなホテルも、オーナーはイギリス人でしたが、スタッフは私が会った限りで、ロシア人、インド人、中国人。
ある時入ったレストランでは、ウェイターさんにいきなり日本語で話しかけられ、びっくり。聞いてみるとフランス人で、一年間北大に留学していたと言います。一年しか住んでないとは思えないほど上手な日本語。とっても感じのいい人で、食べ物が美味しいので留学中20キロ太った、北海道で食べたお寿司のあまりの美味しさに感動して泣いた、などなど、楽しい話を聞かせてもらいながら、美味しくお食事をいただきました。日本が好き、って言ってもらえるって本当に嬉しいのですよね。彼は将来日本で自分のお店を出すのが夢だそう。ぜひ実現してほしいなあ!

ちなみにこのレストラン、The Follyというお店です。
オックスフォードの相場からすると若干お高めですが、おすすめ。
(滞在中行った中で、唯一(!)美味しいお店でした。^^;)
http://www.no1-folly-bridge.co.uk/


そして興味深かったのは、クライストチャーチ・カレッジ。
ハリーポッターを読んだことも観たこともなかったので知らなかったのですが、ロケ地になったのですね。いや、すごい建物です。威厳と威圧を形にしたらこうなった、というか。「うちは伝統と格式ある名門ですから」というオーラが漂いまくっています。「テスト中につき、お静かに願います」という案内板が入り口や中庭に出ていて、こんなに観光客が毎日ぞろぞろじゃあ、落ち着いて勉強なんてできるのかしら?と思いながら私達もちゃっかり観光。そしてハリポタファン必見と言われる食堂へ向かいました。実に面白かったです。入り口から前方の教授たちが座る段上席に向かう三列の長いテーブル、高い天井、部屋の両側に上から見下ろすように飾られている肖像画の数々。上級生、下級生、誰がどこに座るかも、きっときっちりと決まっているのでしょう。奥に向かって伸びる細長いその部屋の造りが、天井の高さをより強調する効果を出しています。その高さが与えるものは開放感ではなく、父なる神の威厳、権威、威圧感、といったところでしょうか。なるほど、イギリスの階級社会はこうやって連綿と続いているのか、と妙に感心。当然「母なる大地」なんて概念はここには存在しないし、床は硬く冷たいものでしかない。ここにいたら、足はどんどん閉じていって、気は頭の方にあがっていっちゃうだろうなあ。
こういう空間で育まれる帰属意識や階級意識って、あんまり「これから」な感じがしないのです。そうはいっても人間ってこういう権威的なものが結構好きだったりするのですよね。支配したい、支配されたい、、、SMみたいな感じ?(違うか)



でもきっと、そういう意識に頼って満足感を得ようとしないほうが、色々自由で深い幸福感を味わえるんじゃないかな、と思うのです。
もう21世紀ですしね!


同じく天井の高い威厳ある建物でも明るく開かれた印象があったのは自然史博物館。天井から自然光がたっぷり入るのも関係しているのかもしれません。展示物も充実しているし、とても見やすい配置になっていて、来館者のことを考えてくれているのが伝わって来ます。

ちょうど「Brain Diary」というイベント展示期間中で、すごく面白かった!人間の脳が胎児期からどう発達していくのか、他の生き物たちと人間の脳はどう違うのか等々、結構詳しく、そしてわかりやすく展示されていました。その中で面白かったのですが、眠気を感じるのをコントロールしている体内時計が十代だと最大3時間ぐらい遅れるのだそうです。だからついつい夜更かし気味になったりするのですね。加えて、この年代では大人に比べて長い睡眠時間が必要だということ。そのことを踏まえて、授業の開始時間を遅らせてみる決定をした学校もあるそうです。それが学生の注意力、学習、記憶を高めたかどうか、結果を知りたいものですね。


というわけで、オックスフォードへの小旅行、でした☆

2017年4月15日土曜日

5秒ルール

フェイスブックに友人があげていて、初めて知りました。
「やる気なんてゴミ」というタイトルの動画(英語です)でしたが、もちろんそれが話のポイントではありません。やりたい、やらなきゃ、と思ってるのになぜそれができないのか。それを、脳の仕組みをもとに説明してくれています。


脳は今までの習慣をやめて新しいことに挑戦することを好まない。なぜなら、脳の使命は私たちを生存を守ること。未知のもの、新しいものにはどんな危険が潜んでいるかわからないので、脳はそこには向かいたがらない。だから変わりたい、挑戦したい、あるいは習慣を変えたいと私たちが思った時に、脳はなんとか阻止しようと急ブレーキをかけて、これまでの安全な(でも満たされない)習慣へと逆戻りさせようとする、というわけです。
しかも習慣の多くは自動操縦化されていて、その8割を私たちは無意識で行っているとも言われています。5秒ルールは、その無意識の習慣のスィッチが大脳基底核で入るのを邪魔して、意思決定、計画、前に向かって進むことに大きく関わっている前頭前皮質を目覚めさせるのだそうです。


旦那さんがビジネスで失敗し、自分も失業してどん底状態だったロビンス氏は、このままじゃいけない、変わりたい、と思っても変われなくて苦しんでいた。そんなある時、ロケット打ち上げの5、4、3、2、1、というカウントダウンをテレビで見た時に「これだ!」と思ったのだそうです。そして次の朝、目覚ましが鳴った時に「5、4、3、2、1」と数えてガバッと起き上がることができた。それまでずっと決めた時間に起きることもできなかったのに。。。この経験が5秒ルールの原型だそうです。

何かやりたいと思ったら、脳がブレーキをかける前に、5秒以内に、実際に物理的になんらかの行動をとる。それは何もいきなり大きな行動でなくてもいいわけですね。ロビンス氏は、私たちの日常は無意識の小さな決断の連続だと言っています。朝、目覚ましが鳴ってももう少しだけ寝ていよう、という決断、遅れそうになる子供に早くしなさい!とどなる決断、配偶者に対して不機嫌な態度をとるという決断、、、etc、etc、という具合に。そういった、ほとんど無意識に行なっている小さな決断に気づく。そして5、4、3、2、1のカウントダウンで、意識の層まで引き上げてきてくることで習慣のループから抜け出す。そこで快楽を感じればしめたものです。

やる気は必要な時にやって来てなんかくれない。だって脳はそんな風に作られていないから。だから自分は意志が弱い、やる気がないんだ、と落ち込む必要は全くないわけですね。やる気を起こさせるためにちょっとしたトリックを使うのが必要なんだと。

そして私たちが前に進むには、快楽が必要なのです。しかし嫌なことでも我慢してかんばった、人のために自分を犠牲にした、なんていう歪んだ快楽を動力源にする時代は、もう終わりです。そんなものは自分を痛めるだけでなく、周りをも傷つけます。
その辺りは、代々受け継がれている社会的な信念体系が私たちの中に根深くあるので、なかなか手強いのですけどね〜。まあ、その話はまた今度。

というわけで、5秒ルールとそれにまつわる脳のお話、なかなかおもしろかったです。

上の動画ではないのですが、ロビンス氏のTEDトーク、書き起こし(日本語)はこちら