サービスのご案内


フェルデンクライス・ATMクラス:毎週火曜日19:30−20:45
場所:Conte-Sapporo
札幌市西区琴似1条4丁目2−15ニシムラビル4F
(東西線琴似駅すぐ)
http://conte-sapporo.com/evb_feldenkrais.php

フェルデンクライス・FIレッスン:完全予約制
場所:地下鉄円山公園駅徒歩5分
料金:8,000円(ATMクラス受講者、子供は割引あり)


Integrated Healingセッション:完全予約制
対面:15,000円
スカイプ:13,000

ご興味のある方、どうぞお気軽にお問い合わせください。
fk-hakusan[at]hotmail.co.jp
(*[at]を@マークに変えてください)

2018年5月31日木曜日

Bodyとからだ



 























フェルデンクライスのグループクラス(ATM)は、
基本、口立ての指示によってのみ、進行していきます。

そしてクラス中は、
「からだのどこが床と接触していますか?」とか、
「動きが、からだの中を伝わっていくのを
感じてください」、みたいなことを
よく言うわけです。

プラクティショナー養成コースで、通訳していた時
日本語でのATMを英語に訳すこともありました。
で、上に書いたような指示の「からだ」を
「body」と訳していたら、英語圏の先生に
「私たちは(フェルデンクライスでは)、
bodyとは言わないのよ。私たちが扱ってるのは
bodyだけじゃなくて、その人全て、だから」
と、言われました。


・・・おもしろい。


bodyっていうと、a body, a thing、みたいに
モノ、って感じがしちゃうらしい。
つまり、bodyとは目に見えて触ることのできる
肉体のことで、それ以上でもそれ以下でもない、
そういう、すごくはっきりしたもの、と
理解されてるのですね。

でも、日本語の「からだ」は
もちろん、肉体、って意味でも使うけど、
それだけじゃない気がする。
「からだの声をきく」とか、「からだと仲良くする」とか、
からだも一つの人格を持った存在、とでも言うのか、
もっと有機的なものとして捉えている気がします。

あとは、bodyっていうと
「からだ」以外の意味も色々あるから、
ってことも関係してるのかもしれない。


あ、英語圏の人がみんな、上に書いたような
考えなのかはわからないですよ。
フェルデンクライス業界だけ、あるいはその中でも
一部の人たちだけ、なのかもしれない。


いずれにせよ、その言葉が呼び起こすものが、
文化によって、言語によって
違うっていうのが、面白いなあっていつも思うのです。



みなさんは、「からだ」という言葉に
どんな意味を持たせていますか?







2018年5月29日火曜日

気づきが癒しになる時


前回、子宮筋腫について書きましたが、
それと同じ頃、実ももう一つ私の体には
結構ひどいことが起きていました。

皮膚の炎症です。

それはジュネーブに引っ越してきた
その日から始まりました。

どういうわけだか、表皮が再生され
なくなったのです。

最初はひどい虫刺されのような感じになり
それが爛れたみたいになった。
ひどい傷ができた時のように
そこがカサブタで覆われ、
本来であれば、その下で
表皮が再生されるのですが、
なぜかされない。
だからいつまでもカサブタが取れない。
そしてカサブタの隙間から
浸出液がグジュグジュと出続ける。

見た目、かなりシンゴジラ。
誇張じゃなくて。

そして、その患部の周りにまた、ポツポツと
赤い斑点ができて、そこも爛れていく、、、

かなり、ホラーな光景です。

それが両脚の足首辺りに始まり、
徐々に患部が広がっていったのです。
見た目がひどいだけじゃなくて、
かゆみと痛みが凄まじかった。
患部が広がっていくにつれ、夜も眠れなくなり、
呼吸も満足にできなくなっていきました。

思い起こせば、私は子供の頃から
ちょくちょく色んな皮膚の問題がありました。
で、皮膚科によく行っていました。
その個人的な経験の集積から、
これは皮膚科に行っても治らないだろう、と
いう思いがあり、こんなひどいことに
なっていたけど、お医者さんに
行っていませんでした。

でもそうしている間に、
膝下だけだった患部が
とうとう上体にも広がりだしたのです。
皮膚が常にあいた状態ですので、
右脚の患部からばい菌が入ったのでしょう。
そこが象のように腫れ上がってしまいました。

これはまずい、と
とうとう皮膚科に行きました。

何でこんなになるまでほっておいたの?!と怒られ
そりゃ、お医者さんだったら当然そう思うよね。
でも私はほっておいたわけじゃないのです。
効果は出せなかったし、すごく要領の
悪いことをやっていたんだろうけど、
私はその時の私の最善で、この問題に向き合っていました。
そんなこと、もちろんその場では言わないんだけど。

そしてステロイドを塗りたくられ、
そのステロイド、それから抗生物質と
抗ヒスタミン薬を処方されました。


ステロイドの威力ってほんとすごくて、
クリニックからの帰り道、あれほど
ひどかった痒みと痛みがほとんどなくなりました。
普通に呼吸ができる、この安堵感。
そして、その夜は実に久しぶりに眠ることが出来ました。

そういえば、ガンで亡くなった
小林麻央さんが、ブログで書いていました。
確か痛み止めかなんかをずっと飲まずにいたんだけど、
ある時飲んで、痛みが和らいで
「赦された」と思ったって。

あれ、すごくわかる。

私は命の危機に晒されたわけでもないけど、
ひどい身体的苦痛(それは当然精神にも
心理にも影響を与えるわけで)から
たとえ一時しのぎでも解放されたら、
それはそれは、ものすごくありがたい気持ちになる。

薬のありがたさを、この時すごく感じました。

でも、処方してもらった薬では
治癒にならないことも
使ったことで、はっきりわかりました。

しばらく処方された薬を使い続け、
ステロイドを塗ったところは
とりあえず皮膚が閉じるのですが、
そのまま回復していくようには
見えなかった。それに抑えられたものが
別のはけ口を求めるかのように
今度は別のところに
症状が出てくるのです。
で、そこに塗ると、また違う
新たな場所が患部になり、、、と
もう、いたちごっこ。

お医者さんにいうと、
とにかく症状がなくなるまで塗り続けて、と
指示されます。でも、あのー、、、
薬の説明書には、体の表面積の〜%を
超えて塗布してはならない、
続けて塗るのは〜日間が限度と
書いてあるんですけど、、、
と聞いてみる。
そんなの気にしなくていいから!とにかく塗って!!
というお答え。

これって、薬で症状を抑えているうちに、
体の自然治癒力で何とかなるのを
期待するしかない、ってことだよね。

でも今回の私の場合、この方法じゃ
解決にならない、って思ったので
薬をやめました。

そしたら抑えていた症状がまた一気に出てきた。

シンゴジラに逆戻り。



一体、私の体は何を言おうとしてるんだろう?


私は、ずっとこの質問をし続けてました。
わかったこともあった。でもわからない。

一向によくならないと、そしてひどくなってくると
だんだん冷静な状態でもいられなくなってきます。

なんで私の体は、こんなひどいことを私にするの?
聴こうとしてるのに、わかろうとしてるのに、
なんでこんな仕打ちをするの?
自分の体に憎しみすら覚えました。

ついに顔にも炎症の兆しが見えた時には
恐怖と絶望感でいっぱいになってしまいました。


そんな、炎症が始まって5ヶ月以上
経ったある日の午後のこと。

なんの脈絡もなく、いきなり気づきが起こったのです。
「私は私のことがすごく嫌いだったんだ」って。

言葉で書くと、どうということもなく、
それまでだって、きっとそんなことを
思ったりもしてたと思うのですが、
その時は、まるで雷に打たれたぐらいの衝撃だった。
太陽系の惑星が一気に一直線に並んだかのような、
全てが繋がったような感覚がありました。

すごく、深いところでの気づきでした。

同時に「自分は存在することをゆるされている。
他の全ての生物同様、
生きていることを祝福されている」と、
これまた突然そんな考えがやってきた。
ああ、宗教的な体験ってこんな感じなのかな、
まるで光に包まれてるようだった。
そして、ただひたすら泣きました。


面白かったのは、この時
上体に出ていた症状がピタリととまったこと。
(全ての患部がほぼほぼ完治するまでには、
それからまだ半年ほどかかりましたが)


私の体はこれを伝えたかったのかな。
と、思いました。
このことに気づいて欲しい、って
思ってたのかなって。


心と体は繋がってる、じゃなくて
全く同じ一つのもの。その現れ方が違うだけ。



気づきのすごさを思い知らされた出来事でした。


・・・だからといって、
こんなドラマは必要ないんですけどね。
もう懲り懲りです(苦笑)。



それでも身体の可能性って、
人の可能性って、
どこまでもおもしろいな、って思うのです。


ジュネーブの湖水浴場。白鳥が卵を産んでました。
かなり人慣れしてますね^^。無事に雛がかえりますように