サービスのご案内


フェルデンクライス・ATMクラス:毎週火曜日19:30−20:45
場所:Conte-Sapporo
札幌市西区琴似1条4丁目2−15ニシムラビル4F
(東西線琴似駅すぐ)
http://conte-sapporo.com/evb_feldenkrais.php

フェルデンクライス・FIレッスン:完全予約制
場所:地下鉄円山公園駅徒歩5分
料金:8,000円(ATMクラス受講者、子供は割引あり)


Integrated Healingセッション:完全予約制
対面:15,000円
スカイプ:13,000

ご興味のある方、どうぞお気軽にお問い合わせください。
fk-hakusan[at]hotmail.co.jp
(*[at]を@マークに変えてください)
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2019年7月1日月曜日

効果的な練習とは


この投稿にも書いたのですが、練習量を増やすだけでは上達は目指せません。



ひとは同じことを何度も繰り返すことで(習慣にすることで)

神経回路が太くなり、意識せずともそれができるようになる。

つまり、質の高い動きを練習していけば、それが自然にできるようになり

質の高くない動きを練習すれば、質の高くない動きができるようになる、ということですね。





Ted Edの「効果的な練習をするには」

(右下の設定→字幕で日本語字幕をつけられます)











この動画で言っている効果的な練習とは;



・目の前の課題に集中すること

・最初はゆっくりとスローモーションから始める

・休みを頻繁にいれる

・練習の詳細を頭の中で想像する



まさにフェルデンクライスのATMと同じです。



最近になって脳神経学の分野でわかってきたことを

モシェは何十年も前に気づいていて、再現可能な

メソッドとして確立しているのだから

いやはや、すごすぎです。





集中するのもスローモーションで始めるのも

質の高い動きを獲得していくため。

集中、というとちょっと誤解も出てきそうですが

要は静かに自分に注意を向けていくということ。

スローモーションで行うのも、最初は慣れていなくて

雑音の多い動きの中で必要な動きを識別していくためです。



つまり自分が何をしているか、そこに静かに

気づいていくことが必要なのですが

これが実に難しい。





なぜなら、わたしたちはそんな教育を一切受けていないからです。



「先生の言うことを聞きなさい」

「親の言うことを聞きなさい」

「人の気持ちを考えなさい」



とは言われても、



「自分の体のいうことを聞きなさい」

「自分の気持ちを考えなさい」



なんてまず言われないわけですね。



それに運動に限って言えば、筋肉に大きな負荷をかけて

からだが痛いのも我慢して、ひたいに汗して頑張らなければ

上達はしない、という社会的刷り込みもあります。



もちろん、筋肉に適度な負荷をかけたり

汗をかくことも頭と体にいい影響を与えてくれます。

ただこれも、今の自分にとっての適度とはどこなのか、

限界はどこなのかを察知する感受性が必要となってきます。



それが気づく力。





微細な違いにからだで気づき、からだで学ぶ。

それが上達には絶対不可欠。



フェルデンクライスは、その力を養うメソッドです。






この投稿

2019年6月5日水曜日

骨盤時計から2001年宇宙の旅へ




フェルデンクライスの骨盤時計。

これまで何度もやってるけど、今回も新しい感覚がやってきました。

人は常に変わっていくし、状況も変わっていくし、静かに耳を澄ましてみると
なにかしら面白いものに気づくものですね。

それに私は結構トロい人なので、こうやってゆっくり耳を澄ます時間を
与えてくれるフェルデンクライスがとても好き。


さて、この骨盤時計。

クラスの準備のために、細かく細かくやっているうちに
骨盤が大腿骨(太もも)からするりと独立したような感覚が来ました。

まるでよく煮込んだ骨付き肉が骨から
ホロホロと剥がれていったみたいな面白い力の抜け具合。

骨盤の滑らかな重さが心地よく、重力と無重力の間にいるような
なんとも不思議な気持ちよさに包まれました。

おもしろいー。



クラスにいらしてくださった方も
レッスン終了後、一瞬言葉が出てこないようなご様子。

そして

「・・・なんなんだ、この感覚は。また知らないところに連れて行かれてしまった」
と、一言。


私はといえば、完全に2001年にトリップ。
あたまの中では、美しき青きドナウの音色とともに
’宇宙ステーション5’がゆっくりと回っていました

 https://www.youtube.com/watch?v=0ZoSYsNADtY


・・・だからなんなんだ


な、お話です。

でも思ってもいなかったものが自分の中で
繋がったときって実におもしろい。


新たなつながりが生まれるとき
それは人のつながりであろうと、神経回路のつながりであろうと
小さくても面白いことが色々と起こってきます。
発想がひろげられたり、心が豊かになったり、身体能力があがったり。






2019年4月2日火曜日

あるドラム奏者の軌跡


フェルデンクライス・メソッド北米ギルドサイトに
掲載されていたドラマー、武道家、
そしてプラクティショナーのBrianさんのお話。


大学で音楽を学んでいた時、長時間の練習、
常に競争にさらされているストレスから
背中や手をひどく痛めてしまったBrianさん。
ストレッチ、様々な療法、筋トレなど
色々やって、一番ひどい状態は脱したものの
常に痛みと不調をかかえて音楽活動をするのが
当たり前になってしまいました。
そしていつしか演奏に喜びを
感じられなくなり
音楽から離れてしまったそうです。


武術にも真剣に取り組んでいたBrianさん。
そこでも一時は歩けなくなるぐらい
身体を壊してしまい、
必死に解決法を探しているときに
フェルデンクライス・メソッドに出会いました。

レッスンを受けていくことで
背中の痛みはどんどん良くなり、
また武術を始めることに。
でも音楽活動を再開することは考えられなかった。

そして今度は膝の靭帯を切ってしまいます。


手術を受け、フェルデンクライスを続けていくのですが
ある日のレッスンの終わりに立ち上がった時のこと。


あまりにもよく「組織化」できている自分
それまでとはまるで違う感覚だったそうです。


そしてなぜか、大学時代に西アフリカで
習ったダンスを思い出したといいます。


当時は全くできなかったそのダンスが
その時体で理解できた。


頭のてっぺんからつま先まで
全身を動きが通り、正確なコントロールが
できるという感覚があった。




そして、「またドラムの演奏をする」という啓示がやってきた。


昔のような演奏するなんて想像できなかったのに、
自分にそんな可能性はないと思っていたのに、
頭の中には沢山のリズムが聞こえてきて、
これからずっと演奏していくという考えがやってきた。




からだが本来行きたい方向に戻ってくると
インスピレーションは自然に
からだの内から立ちのぼってくるのですよね。



ドラムを再開し、プロとして音楽活動をしているBrianさん。
演奏は、昔のように痛みや不調に耐えながら、ではなく
満たされている経験だと言っています。

そして過去の自分は、うまくなるために
自分の学びのペースを無視して無理やりなことをして
いたと気づいたそうです。



からだの深い知性とつながると
思ってもいなかった景色が見えたりする。


新しい出会いは自分の中にあります。


This Drummer's Transformation by Brian Baraszu
フェルデンクライス・メソッド 北米ギルド
https://www.feldenkraisguild.com/article_content.asp?edition=1&section=14&article=351

2019年3月23日土曜日

上達に必要なもの





















なにかを習得しようとするとき
私達は練習をします。
何度も何度も練習することによって
からだに染み込ませようとします。
考えずとも自然にからだが動けるように。


でも上達が早い人もいれば遅い人もいる。

その差はどこにあるのでしょう?

練習量の差?
熱意の差?

もちろんそれもありますよね。

でも一生懸命練習しているのに、なかなか上達できないって人もいる。
それどころか練習しすぎて怪我してしまう、なんてことも。


量だけでは埋められないものがある。
ひとはそれを「才能の違い」と言ったりもします。

でもそれって具体的に何なんでしょう。



頭が目指す方向

体が向いている方向



このふたつがどれだけ一致しているか。


これはすごく大きいのです。


向いている方向と全然違うところに
からだを無理やり頭でひっぱろうとしても
からだは嫌がります。



ではどうすれば良いのか

どうすればあたまとからだの
整合性がとれていくのか


観察していくこと。

自分がなにをしているのか、
からだがなにをしているのか

思考を押し付けずに静かに観察していく。
(押し付けようとしている自分がいたら
それも静かに観察していく)

細かく細かく丁寧に



頭が思い込みを手放すと
体も不要なパターンに気づいてくれる。

カメラのピントが合っていくように
あたまとからだの方位性が合っていく。

今までなかなかできなかったものが
楽にできるようになったりもする。


気づきとは
思考による分析ではなく
体感をともなった主体的な経験なのです。


そんな、気づきが起こる場を持つことが
すごく大事だと思ってます。



小さな気づきの大きなちから





2019年1月21日月曜日

意識の方向



















フェルデンクライスには、目の動きのレッスンが多くあります。

指示に従って目を動かしていき、動いていく中で
呼吸やからだの他の部分に何が起こるかに
注意を向けていきます。

そして、片目だけにひたすら注意を
向けてやることが多々あります。
でも片目を動かせば、当然もう片方も
同様に動きますよね(歌舞伎役者のように
片目だけを動せる人は別ですけど)。

それなのに
レッスン途中で体の感覚を確かめると、
意識を向けた側だけが楽になっていたりします。

しかも目だけでなく、半身全部が。


大事なのは動きそのものではなく、どこに注意を向けるか、なのです。


しかし、フェルデンクライス博士は
こんなレッスンをよく思いついたよなあ、と
毎回レッスンをする度に感動しちゃいます。


どこに注意を向けるか。
これは体だけでなく、心、思考に対しても同じことが言えます。

日常での様々な出来事に対し、
私たちは、過去の自分の経験や学習に基づき
脳で意味づけを行い、良い悪いといった
価値判断をしたり、好き嫌いの感情を持ったりしています。


日本でも、数年前にマインドフルネスという
言葉が流行ったそうですが、
ここ最近、マインドフルネスベースの瞑想が
身体にも精神にも良い影響を与えるという
科学的な研究結果が色々と出てきているようです。


で、マインドフルネスとは?

この動画では、こう定義していました。
「今この瞬間に、ある特定の方法で
意図的に価値判断なしに注意を向けること」


では、なぜこれが身体やメンタルに良い影響を与えるのでしょう?


マインドフルとは、行なっていることと
頭の中が一致していること。
つまり、何かをしながら別のことを考えていたら、
それはマインドフルな状態とはいえません。

歯を磨いている時、100%歯磨きに集中しているでしょうか?
料理をしている時、100%料理に集中しているでしょうか?

、、、と考えてみると、一日の中でマインドフルな状態で
いるのって、一体何パーセントぐらいなんでしょう?


私たちの心は彷徨いやすく、
しかも面白いことにネガティブなものに
目がいきやすいようになっています。
脳とはそういうものなのです。
なぜなら脳にとって一番大事なことは生命を守ること。
そのためには常に、あらゆる危険を想定し、
察知し、それを避けなければならない。

楽しかったことより、嫌なことの方が
いつまでも頭の中に残り、そのことに
ついてウジウジ考え続けてしまうのも
脳の機能を考えると当然、
なわけですね。


脳の役目は私たちを生き延びさせること。
幸せにすることではないのです。
だから未知なるものへのチャレンジも好みません。
未知なものには、どんな危険があるかわからない。
今の状態がつまらなくても、
それで命が脅かされる危険がない、とわかっていれば
脳はそちらを選びます。
だから、何か新しいことをやろうとする時、
例えば「めんどくさい」という
感情を起こして、私たちを止めようとします。



「幸せとはスキルだ」

同じ動画の中で、ウィスコンシン大学の
ディヴィッドソン教授は言っています。

より良く生きたいと望むのであれば
彷徨いやすく、ネガティブな方向に
いきがちな心に気づき(=メタ認知力を高める)
自分がフォーカスしたいものに
心を向けるための訓練が必要なわけですね。
それが、マインドフルネス、なのです。


そして、このマインドフルネスの概念を
運動系に特化させたものが
フェルデンクライスのATMレッスンと言えるでしょう。
あ、ちなみにマインドフルネスという名前が一般に
浸透したのは、かなり最近のことで、
フェルデンクライス博士が
生きていた時代よりずっと後のことです。
ただ、もともと仏教の哲学からきているし、
例えばヴィッパサナー瞑想なんかは、
マインドフルネスとすごく似ている(というか
ほとんど一緒のように見える)し、
多岐にわたって貪欲に
学んでいたであろう博士であれば
それらの瞑想法も知っていたかもしれません。


感情や思考に飲み込まれず、静かに気づいていく。
からだに対しても、心に対してもメタ認知力を
上げていくことは、これほどの量の情報が飛び交い
すごいスピードで移り変わっていく世の中では
必須の’健康法’と言えるかもしれません。


2018年6月23日土曜日

サッカーW杯とプロセス主義



ジュネーブの、W杯のために大型スクリーンを設置した野外観戦場
スイスーセルビア戦観戦のため、入り口に長蛇の列ができてました





























フェルデンクライスでは、結果ではなく過程を
大事にする、ってことをずーっと言ってます。

結果を出そうとしない、過程を味わう、
まあ言ってみれば「今」に100%
存在するってことですね。
というのも、過程を大事にすることによって
最終的に望む結果が得られるからなんです。
いや、それ以上に面白い、予想もして
なかったものが得られたりする。

だから、プロセス主義は究極の結果主義だと思ってます。



さて、今はサッカーのワールドカップで巷は大盛り上がり。
我が家も毎日試合を見てるので、子供は寝不足気味です^^;


ヨーロッパのチャンピオンリーグの決勝試合には
「公正」という文字はどこにもなく、
あまりに酷くて、がっかり。
(ラモスは正当な制裁を受けるべき、
というペティションに参加しちゃったもんね)
ワールドカップともなると、国同士だから
贈収賄なんてなくて、正々堂々と戦ってくれるんだわ♪
なーんて思ってた自分は、実にnaive(日本語の
’ナイーブ’はちょっと意味違いますよね)でした。

開催国ロシアは、きっと準決勝ぐらいに行くように
もう話は決まってるんだろうと思ってるけど
スイスもひどくてびっくり。
ブラジル戦も昨日のセルビア戦も
凄まじいファウルなのに、審判に見過ごされてる。
(あ、私はサッカー、何にもわからないド素人ですけどね)


そういう試合は、とにかく観ててまるで面白くない。
勝てればどうでもいいので、90分のプロセスが
完全に置き去り。
サポーターだと、そんな試合だろうと
なんだろうと、勝てれば嬉しいのかなあ。
不思議。

勝っても負けても正々堂々と戦うのが
スポーツマンシップだ、なんて
「そんなのは綺麗事だから」
と、言われるのでしょうね。

今は、まだ、きっと。


でも、そんな常識に飲み込まれる必要は
ないと思ってます。


スペインーポルトガル戦のロナウドは
すごかったなー。
途中、「もうダメだよね」っていう空気が
ポルトガルチームに漂いまくってる中で
点を入れてる。
いくらスーパースターがいたって、チームが
ダメだったら、一人じゃ何もできないし、
っていう常識を打ち破ってくれた。
ありがとう、ロナウド💗


人間はどこまでも、おもしろいです。




2018年6月13日水曜日

フェルデンクライス 目のレッスン

























プラクティショナーになるためのトレーニングコース2年目で、
かなり目のレッスンを集中してしたことがありました。
その期間は7日だったのですが、その翌週の爽快感といったら!
なんていったらいいんでしょう、体の中のもの、
内臓とか血管とか全部取り出して、
岩清水で綺麗にその中を洗ったような感じ。

まさに新感覚。

いやー、ほんと気持ちよかったんですよねえ。


この間ふと思いついて、またあの1週間分のレッスンをやってみることにしました。
今やったらどう感じるのかなあ、という単純な好奇心です。

フェルデンクライスってすごい、って前から思ってたし
大好きだったからこそ、トレーニングコースにも
参加したわけですが、この目のシリーズには、
ほんと舌を巻いちゃう。なんでこんなこと思いつけるんだろう??
って、感動しながらトレーニングを受けてたな。
そして、今でもそれは相変わらず。
自分の体感を細かく察知する力は、当然その頃より
かなり上がってるので、微細な目の動きで
顔や首の筋肉の緊張状態が変わったり
呼吸が変わったり、色んなことに注意が向く。
あああああ、面白すぎる。


そしてやり始めて数日経って、あれ?と気づいてしまいました。


・・・・視力がよくなってる!!!


私はもともと視力がいいのです。
でもここ最近、数ヶ月、一年ぐらい?
よく覚えてないけど、コンピュータやら
携帯やらのブルーライト浴びすぎも、多分あって
視界がぼやけたりすることが多く、
老眼かしら〜、、、って思うような状態にもなってました。
それが、このシリーズ開始後
数日経って、あれ、そういえば
視界がぼやけたりしてないな、となったのです。
ついでに右足の土踏まずがしっかりしてきたし。


この後もどんな面白いことが起こるか楽しみです。
自分のことなんて、実は全然知らないからね。
(そして宝物も沢山眠ってるのよ^^)

今度、集中して目のレッスンをする
ワークショップもぜひやりたいものです。
動きも変わりますよ〜^^。




2018年5月31日木曜日

Bodyとからだ



 























フェルデンクライスのグループクラス(ATM)は、
基本、口立ての指示によってのみ、進行していきます。

そしてクラス中は、
「からだのどこが床と接触していますか?」とか、
「動きが、からだの中を伝わっていくのを
感じてください」、みたいなことを
よく言うわけです。

プラクティショナー養成コースで、通訳していた時
日本語でのATMを英語に訳すこともありました。
で、上に書いたような指示の「からだ」を
「body」と訳していたら、英語圏の先生に
「私たちは(フェルデンクライスでは)、
bodyとは言わないのよ。私たちが扱ってるのは
bodyだけじゃなくて、その人全て、だから」
と、言われました。


・・・おもしろい。


bodyっていうと、a body, a thing、みたいに
モノ、って感じがしちゃうらしい。
つまり、bodyとは目に見えて触ることのできる
肉体のことで、それ以上でもそれ以下でもない、
そういう、すごくはっきりしたもの、と
理解されてるのですね。

でも、日本語の「からだ」は
もちろん、肉体、って意味でも使うけど、
それだけじゃない気がする。
「からだの声をきく」とか、「からだと仲良くする」とか、
からだも一つの人格を持った存在、とでも言うのか、
もっと有機的なものとして捉えている気がします。

あとは、bodyっていうと
「からだ」以外の意味も色々あるから、
ってことも関係してるのかもしれない。


あ、英語圏の人がみんな、上に書いたような
考えなのかはわからないですよ。
フェルデンクライス業界だけ、あるいはその中でも
一部の人たちだけ、なのかもしれない。


いずれにせよ、その言葉が呼び起こすものが、
文化によって、言語によって
違うっていうのが、面白いなあっていつも思うのです。



みなさんは、「からだ」という言葉に
どんな意味を持たせていますか?







2017年11月29日水曜日

フェルデンクライスと赤ちゃんと劣等感と

フェルデンクライス・ジャパン主催のトレーニング
(プラクティショナー養成のためのコース)で、
通訳をさせていただきました。

呼んでくださった主催者のかさみさん、教育監督のステファニー、
本当にありがとうございました!

スタッフのみなさん、生徒さんたちにまた会うことができて、
本当に嬉しかったです。
そして一年ぶりに日本に行けたのも^^


今回のトレーニング、何が素敵だったって、
生徒さんの一人が毎日5ヶ月の赤ちゃんを連れて
参加していたこと!そしてみんながそれを温かく
見守っていたこと。小さい子供がいても、
周りの人たちに助けてもらいながら、
そしてお母さんも赤ちゃんとの時間を犠牲にすることなく
やりたいことをやってるって素敵ですよねえ。


赤ちゃんは、何もできない手のかかる存在ではなく、偉大な先生。

フェルデンクライスでは、赤ちゃんの動きを
通して学び方を学ぶと言っているので、
みんなただ赤ちゃんをあやしているだけでなく、
そこから学ぼうと敬意を持って接している、
その関係性も、とても心地よかったのです。



こちらはフェルデンクライス業界ではよく知られた動画。
赤ちゃんの動きとメソッドのつながりがよくわかります。





そこからつらつらと、高校時代の
珍事件(?)をふと思い出しました。
家庭科のテストでのこと。
「子は( )である」、この( )の
中に適切な語を入れなさい、という問いがあって、
「国の宝」って書いたらバツにされた!
おかしいと思わない?!と憤慨していた同級生がいました。
教科書に同じ文章があって、その通りに書かなかったから
バツ、だったわけですね。

でもほんと、子は国の宝じゃんね。

Tちゃん、高校生にしてそんなことわかってたなんてすごいよ。
卒業後、日本最高学府に進学したけど、今頃どこでなにしてるのかな。


今回のトレーナーのポールも言っていました。
「赤ちゃんにはまだ劣等感がない。
だからみんな赤ちゃんのことを好きになるのです」

自信がない、私は〜がうまくできない、こういう意識を
持っていると、それは劣等感だと自覚できるのですが
実はもっと色々あるのですよね。
例えば、人を見下す、自分の失敗を認めようとしない、
競争心が強い、優越感を持ちたがる、
これらも劣等感のバリエーションの一つ。
そういう傾向のある人たちは、自覚は全くなくとも
大抵深いところに劣等意識を抱えています。
自分に対する安心感がないから、周りの人を
落とすことで自分の安全を保とうとするわけです。
無意識で行なっている自己防衛なんですよね。

赤ちゃんには劣等感がない、つまり
どっちが上、下、という優劣意識がなく、
自分のことも人のことも批判したりしない。
それってやっぱり素敵なことですよね。


赤ちゃんから教わることは実に多いです。



 東京到着翌日に広尾商店街を歩いていたら、
東京タワーが見えて、わけもなくジーンと感動。
いいなあ、東京タワー




2017年8月8日火曜日

Ground Force とウサイン・ボルト


私のフェルデンクライスのトレーニング
(プラクティショナーになるためのコース)の
教育監督、フランクは「 Ground Force - 地面の力」をどう使うか、
それが肝要なんだといつも語っていました。


動作を行う時、動くとき、身体を動かすことだけに
意識が向いてしまって、地面のことを忘れてしまいがちです。
自分の身体だけで、なんとかしようとしてしまう。
でも私たちが動けるのは、地面の力があるから。

地面はどんな瞬間にも身体を支えてくれています。
寝ている時も動いている時も。
空中にいる瞬間でも。
支えるだけでなく、私たちが望めばたくさんの力をくれる。


地面は、そういう存在なのです

だから、そのサポートを、力を受け取れる体になる。
素直に、そして最大限に。
そして重力と仲良くなる。
それを体現したのが、この人類最速男と呼ばれた人だったのだなあと
この動画をみて思いました。


どれだけ地面を無理なく押せるか、
どれだけ地面から押し返してもらえるか、
その力をどれだけ身体の中で必要な部位に効率よく伝達できるか。
瞬間瞬間、最適なものを反射で選び取れる身体になる。


そこに近づくのに、フェルデンクライスはかなり有効だと思っています。
(人類最速になる保証は、もちろんしません😉)
















2017年7月7日金曜日

自分の知っている自分に限定されない ーセッションのご案内

突然ですが、フェンルデンクライスとIHの個人セッションのご案内です。
これまで、受けていただいた方からのご紹介という形で行なっていましたが、
楽しくなってきたので、もっと広げたくなりました。
両方とも、モニター価格でしばらく行いますので、ご興味のある方、この機会にぜひ☆

フェルデンクライスはジュネーブ市内で受けていただきますが、
IHは、ジュネーブでの対面セッションの他にも、スカイプ等を使った遠隔セッションもあります。
ですから世界のどこにいようと、ネット接続があれば受けていただくことができます。

フェルデンクライス:所要時間約1時間半、60スイス・フラン
IH: (対面・遠隔共に)所要時間2時間半〜3時間半、95スイス・フラン


フェルデンクライスは、いわゆる身体操作を向上させるのに、とても強いです。
私はフェルデンクライスを始めてから、随分と運動能力が上がりました。
走るのもかなり早くなったし。私の体って、こんなに軽やかに動くことができるんだ!とよく感動してました(笑)。身体能力は幾つになっても向上させることができるのです
(※筋肉のパワーに頼らないとできないものは別ですよ)。
「前みたいに無理もきかなくなったし、年かな」、なんていうのをよく耳にしますが、そもそも無理をするってこと自体が賢いことではありません。年を重ねるというのは賢くなっていくこと。頭でっかちになるという意味ではなく、体の理を感覚でつかみとり、尊重していくこと。その賢さを磨けば、いくらでも体の能力を高めていくことができるのです。
そんな能力云々はともかく、とにかくこの腰痛・肩こりをなんとかしたい!なんて方にも、それが習慣的な体の使い方からきている不調であれば、とても有効です。
姿勢にも好影響を与えますし、意外なところで骨盤底筋の機能回復に役に立ったりもするので、産前・産後ケアとしても、オススメです。

そしてIHですが、こちらはかなり摩訶不思議です(笑)。
筋反射という方法を使って、体の指示通りにひたすら情報を集め、「調整しなさい」と体が指示したところで、これまた体の指示にしたがって調整をしていく。言ってみれば、ただそれだけなのです。そこには私の思考の入り込む余地はありません。あ、いや、そうは言っても人間ですから、これってこういうことかな、ああいうことかな、などと前は色々考えちゃったりしてました。すると体が抵抗起こし出して筋反射が正確に取れなくなってくるのです。ですから入り込む余地がない、というよりは、入らなければ入らないほどいい、ということですね。そんなところも、かなり面白くて好きなのです。
取り扱うテーマは実に幅広く、精神的なこと、身体的なこと、人間関係、本当に様々。私自身のことで、わかりやすい例をあげてみると、過食の傾向にあったのが(昔、過食症にもなったことがあります)、何回かのセッションで完全に解消したり、子育てのストレスがものすごく強かったのも、相当解消したり。
IHで変わったことなんて、ありすぎて書ききれませんが、根本的な力を取り戻していくのを助けてくれると思ってます。私の場合、随分生きやすくなりました。それまで、生きにくいなんて自覚は全くなかったのですが、振り返ってみると、不必要なストレスを勝手に作り出し、自分で自分を縛っていたなあ、ってことがよくわかる。


フェルデンクライスにしてもIHにしても、私にとっては、共通しているところがあるのです。
一つは、自分の知っている自分なんて、ごくごく限られたものでしかない、そのことを気づかせてくれること、そしてもう一つは、自分の可能性を信頼する力、それを育ててくれること。


だから、自分の小さな頭で考えた「自分」、それから「社会」という枠に自分を押し込めないでください。
そして可能性を限定しないでください。



というわけで。

セッションにご興味ある方、fk-hakusan☆hotmail.co.jp (☆を@に変えてください)
まで、お気軽にお問い合わせください☆

2017年6月22日木曜日

私の夜のお楽しみ

私には現在8歳の息子がおりまして、毎晩彼が寝るときにFI (フェルデンクライスの「機能統合」と呼ばれる一対一のレッスン)をするのが、最近のお遊び。ベッドの上で入眠の妨げにならない範囲でのものですから、かなり「なんちゃって」な要素は強いです。でもとっても楽しいのです。息子も「あ〜、気持ちいい〜」と喜んでくれるし😊。息子は骨格や筋肉などの身体機能面でかなりいろんな問題、、、いえ!、学びの余地が沢山あるのでやりがいがあります😅

そう、学びの余地、気づきの余地、可能性、なのですよね。

体に眠っている可能性を一緒に探していく。
体がまだ気づいていない選択肢を一緒に掘り起こす。

それはそれは、とっても楽しい時間なのです。
フェルデンクライスも、どんどんやっていきたいなあ!、と気持ちを新たにしてもらえます。


ここのところ、ずっと彼の足で遊んでいるのですが、右脚が全体的に重い。そして右足はいわゆる鎌足、バナナ足になっている。そうなるのは、息子の体がそれを合理的と判断しているからです。では、なぜそう判断しているのか?そこを探っていくと、右の股関節の回旋具合が相当偏っていることに繋がっているのが見えてきます。股関節をつけ間違えたんじゃないか、と思うぐらい、過度に内旋するけど、全くと言っていいほど外旋しない。これではバナナ足になるのは当然なのですよね。この状態で、もし例えばバレエを習ったとして、バナナ足を直そうと足首から先だけを外向きに無理やりしていたら、確実に足首と膝を傷めるでしょう。
そこで昨晩、股関節と骨盤の動きを色々探っていたのですが、ああ、そうだ、IHの股関節回旋の調整があった、と思い出しました。筋反射で調整する場所を見つけて行う、割と手軽にできる調整なのでやってみることにしました。そしてもう一つ、最近私が遊んでいることがあって、体感の反射を筋反射の代わりに使うという、名付けて「体感反射」。これで調整場所を見つけて調整していきました(息子はすでに眠りに落ちています)。IHでの調整では、筋反射で「これ以上調整は必要ない」と出るまで調整を続けるのですが、昨日は、ま、この辺りで今日はいいかな〜、と思ったところまで、というゆるゆる調整。それでも回旋具合を再度見てみると、おおー!前よりだいぶ外旋するようになってるー!!
おもしろい〜♪

今晩もまた遊ぶのが楽しみ☆

2017年5月8日月曜日

ローマの(フェルデンクライス)休日

先週末、ローマへ行ってきました。













友人が仕事で日本から来る時期と、私が卒業したフェルデンクライスのトレーニングMilano-Levicoの主催者でトレーナーのマーラが、ローマでのトレーニングで教える時期がぴったり重なったからです。
とはいえ、金銭的にキビシイかな、、、うー、でも行きたい!!いや、きっと行くだろう、と思っていたら、冗談みたいな棚ぼた収入がいきなり転がり込んできました。

・・・必要なものは与えられるのです^^


というわけで、二日間のビジター参加を決めて、朝6:40の飛行機でローマへ。そのままトレーニング会場に直行しました。
ローマだから、いろんな国の人たちが来ているのかと思っていたのですが、生徒は一人除いて全員イタリア人。EuroTabのリストには、トレーニングでの使用言語は英語でイタリア語の通訳付き、と書かれていたものの、クラスは全部イタリア語で行われました。


で、ローマですからね、もちろん時間通りには始まりません(笑)
あ、でもいつもせいぜい10分、15分遅れぐらいでしたから、意外ときちんとしてたかな。
マーラはイタリア人ですが(っていう言い方もなんだけど)、すごいきっちりしてる人。私たちのトレーニングでは、いつもかっちり時間通りに開始していて、私を含めて遅刻者が多いので、「開始時間より早く来ましょう」と何度か言っていました(それでも状況は変わらなかったけどね^^;)。
そんなマーラですが、ローマの時間感覚にイライラすることもなく、楽しい雰囲気の中でゆったりと、でもきっちりとクラスを進めているのが流石。生徒の皆さんたちもすごく熱心。マーラが質問をしたり感想を聞くと、みんな発言しまくりで盛り上がります。時間を守ろうなんて気はなくとも(しつこい笑)、皆さん自分の学びに責任を持って、とても真面目に取り組んでいました。














マーラは、先にも書いたように、ものすごくきっちりしてる人ということもあり、豊富な知識と正確なテクニックが強みのトレーナーです。彼女のFIの教え方は、とても明快でわかりやすく、生徒からいつも好評でした。「教えるのが大好き」という彼女。教える喜びと楽しさが彼女から満ち溢れていて、その空気の中に身を浸しているだけで幸せな気持ちになれました。

二日目は、クラスで「良い先生とは、どんな先生か?(フェルデンクライスに限らず)」について、グループに分かれて話し合い。私もビジター参加の方達と話し合いました。これはすごくよかったなあ。このテーマに正解なんてないし、要は自分が何に心を動かされ、何に向かって行きたいのか、それを自分の中に発見していけば良いのですよね。
話し合いの後には、グループごとに意見の発表。そしてマーラが、自分にとって一番の先生は誰だったか(フェルデンクライスを除く)、そしてそれはどうして?と一人一人に聞いていきまます。小学校の先生、高校の哲学の先生、大学の教授、ヨガの先生、、、、その先生の授業は笑いっぱなしだった、その先生のおかげで勉強するモチベーションが上がった、、、と、大好きだった先生の話をしている姿はみんな素敵でした。一人の方は、「私にとっての一番の先生は」、と言った途端に感極まって言葉に詰まってしまって、「私たちを生徒としてではなく、一人の人間として扱ってくれたんです」と声を震わせながら言っている姿に、私までグッときちゃいました。

私は、幸い今まで沢山の素晴らしい先生方に教えていただく機会に恵まれたので、一番の先生、というのはなかなか難しいのですが、でもそこを敢えて一人だけ、と言われれば、小学4年生から6年生まで担任だった先生かなあ。
その先生については、また次の機会にでも書ければと思います。


みなさんにとっての一番の先生はどなたでしたか?



2017年3月23日木曜日

フェルデンクライス・メソッドと私

私とフェルデンクライス・メソッドとの出会いは、確か2005年だったと思います。

当時、私はベルギーでコンテンポラリー・ダンサーとして活動していました。
知り合いのダンサーが、「今、すごく興味あるんだよ」と、フェルデンクライスのことを教えてくれました。何度聞いても名前を覚えられず(苦笑)、ノートに書いてもらったのをよく覚えています。

インターネットで検索してみると、私が住んでいたブリュッセルにも、数人プラクティショナーがいることがわかりました。そこで、そのうちの一人に連絡して個人セッションを受けることにしたのです。

当時の私は、しょっちゅう怪我はするし、ダンスのオーディションもなかなか受からない、体調もしょっちゅう悪くなる。その現状を打破するための方法を必死に探していました。正直、セッションの予約をした時点では、どういうメソッドなのかもよくわかっていなかったのですが、とりあえず試してみよう、と行ってみることにしたのです。

私を迎えてくれたそのプラクティショナーは、澄んだ美しい目をしている銀髪の上品な女性でした。仰向けに寝て、お腹をたくさん触られたのは覚えていますが、他はそんなに記憶がありません。終了後に「何回か通ったほうがいいんでしょうか?」と聞いたら、「それは、あなたが決めればいいんですよ。必要だと思ったら、また予約をしてください」と言われました。とても気持ちよかったけど、それ以上なにか特別な感じはしない、そんなセッションでした。(当時は感じる力が弱かった、というのも大いにあったと思いますが・・・)

びっくりしたのは、それから数日後にあったリハーサルの時のこと。踊り出してみると、体がむちゃくちゃ軽いのです。そしてすごく楽に動く。え?これ、本当に私の体??、と自分に聞きたくなったぐらい。そう、そんなに動ける自分を体験したことがなかった。同僚にも、この前までと全然動きが違う、と言われました。

これはきっとね、私にとっての決定的な瞬間だったのです。
「人は変われる」と、自分の体で学んだのですから。


それからはフェルデンクライスのATMと呼ばれるグループ・クラス、そしてFIと呼ばれる個人セッションを、ちょくちょく受けるようになりました。その当時、ブリュッセルにはそれほどプラクティショナーがいなくて、そんなにしょっちゅうクラスを受けられるわけでもありませんでした。なので、フランス語訳の「フェルデンクライス身体訓練法」本を買って、そこにのっているレッスンを、辞書を引き引き、やったりしていました。そんな拙いやり方でも、レッスン後は体が変わっているのです。
それが面白くて、楽しくて、不思議で。

日本に帰国した時も、ATMやFIを受けに行ってました。その関係で、当時京都でのプロ養成コースの教育監督だったフランクのことを、よく耳にしていました。一度彼のワークショップに行ってみたいな、と思っていたのですが、なかなか機会に恵まれず。ところがある時、イタリアで5日間の彼のワークショップが開催される、という情報をインターネットで見つけたのです。新規の4年に渡るプロ養成コースの、一番最初の週をワークショップとして一般人(?)に公開したわけです。受けるのは大好きだったけど、施す側になる気なんてゼロな私。養成コースには全く興味がなかったけど、5日間毎日、朝から夕方までフェルデンクライスをやれるなんて!と、すぐに申し込みをして、ワクワクしてました。いえ、正直言えば、かつてイタリアに住んだトラウマ(?)から、完全なイタリア嫌いになっていたので、「イタリアか、、、」と、ちょっと腰が引けたりもしたのですけどね^^;

ワークショップ前日に、ヴェニスに飛び1泊。
翌朝7時ごろの電車に乗って、3時間半ぐらいで、ワークショップ開催地の
レヴィコ・テルメに着きました。
イタリアだからな〜。騙されないように気をつけなきゃ、と警戒心丸出しだった私ですが(ははは、、、)、あれ?結構みんなきちんとしてるかも。しかも「イタリアなのに」道にゴミも落ちてない!ふーん、同じイタリアでもやっぱり北のほうはきちんとしてるのかしら(私が昔住んでた街は南で、もー、ひどかったですからね〜)、なんて、少し気の張りがとれ、会場へ。だいぶ早く着いてしまい、スタッフの人たちが色々準備をしているところでした。主催者でトレーナーでもあるマーラに挨拶して、ちょっと周辺の散歩に出ました。山間の村で坂が多く、会場のすぐ隣には川が流れていました。両側に街路樹が連なり、その水の流れる音や、木々を通る爽やかな風を感じているだけで、
森林浴でもしたような気になる心地よさです。イタリア嫌いが癒されていく感じでした^^;

そして会場に戻ってみると、受講生達が次々入ってきている時で、フランクも登場。
おー、あれがフランクなのね♪、と、嬉しくてたまらず、「あなたのことを色々聞いていて、ぜひワークショップを受けてみたいと思ってたの!ここに来られて嬉しい。
どうぞよろしく」と、挨拶をしに行きました。
そうして始まったワークショップ(というか養成コース)。
もう、初めから楽しくて楽しくたまりませんでした。フランク、マーラ、他の教育スタッフ達、受講生たち、その会場、レヴィコという村、それらが全部合わさった、その時間と空間に身を浸していることが、あまりに気持ちよかったのです。私もその一部になりたい。ここで、この人達と一緒に時間を過ごしていきたい、そう強く思いました。

しかしそうはいってもね。コースを受けるとなると、お金はそれなりにかかる。しかもプラクティショナーになる気、全くナシ。息子もまだ小さいし、果たして夏1ヶ月間も家を空けることなんてできるのか、、、なんてウダウダ考え始めてしまいます。
今の私だったら、そんなことでモニョモニョ、なんてせずに、コースにソッコー登録したでしょうが、まあ、その当時はそんなんだったわけです。

フェルデンクライスのプロ養成コースは年間40日間を4年間、合計160日間で成り立っています。40日間を一年の間でどう振り分けるかはコースによって違い、マーラが主催しているこのコースでは、夏はレヴィコで27日間、冬は年末年始にミラノで13日間、と、なっていました。
私は最初の5日間を受けた後3ヶ月ぐらい、グニャグニャ、ゴニョモニョ、うだうだと考えてました。そして、やっぱりプラクティショナーになる気は完全ゼロ!だけど、あのコースは受ける!!と決意したのでした。

・・・というわけで、2015年の1月に、愛してやまなかった「ミラノーレヴィコ4」コースを修了して、晴れてプラクティショナーになったのです。
はい、「プラクティショナーになる気完全ゼロ」は、いつの間にかどっかにいってしまいました。😉


今度は、もう一つ、私の人生を大きく変えた、IH (Integrated Healing)についても書いてみようと思います。