出産の際、妊婦さんに「いきんで」と言うのをやめる、と言うプログラムを実行したイギルスの病院についての記事を、インターネットで読みました。
出産時の会陰裂傷があまりに増えたために、試みたものだそう。
http://www.mothering.com/articles/women-in-labor-stop-pushing-see-amazing-results/#articleComments
そのプログラムでは、そのほかにも、妊婦さんは仰向けの状態にとどまるのではなく、姿勢を色々変えるように、また助産師さんも赤ちゃんの肩が出てきた時引っ張り出すのではなく、その体重を支えることで会陰が裂けるのを防ぐ、等の方法を用いています。そして陣痛の時いきむのではなく、呼吸をし続けるように妊婦さんに言うのだとか。陣痛時、まだいきまないように、と言われていきむのを我慢するのが辛かった、という話もよく聞きますから、これは結構忍耐が必要だったりするのかもしれませんね。
でも、出てくる赤ちゃんの動きに合わせて、その体重を支えてあげるなんて、まるでFI(フェルデンクライスの「機能統合」と言われる個人セッション)みたい。それにお母さんも体勢を色々変えるっていうのが、私にはすごくしっくり来ました。赤ちゃんは螺旋の動きで出てくるのだから、お母さんだって固定した姿勢で直線的に赤ちゃんを押し出そうとするのではなく、その内側の動きを感じて動いていく方が理にかなってる気がする。出産はお母さんと赤ちゃんがお互いを感じながら、そして受け止めながら進んでいく共同作業なのですよね。ダンスだなあって思う。
妊娠、出産、子育て、それぞれに関していろんな情報があるので、一体どれを信じればいいのかわからない、となったりするのではないでしょうか。でも自分の体の声を聴いていればいいのです。それ以上確かなことはないから。
ちなみに「自分」とは、「自然の分身である存在」という意味もあるそうです。自然の深い叡智を受け継いだ、その分身である自分の体。それを信頼していれば、しっかり地面を踏んで立っていることができるのだと思います。
からだの小さな声にも耳を澄ます。
そろそろ、そういうことが教育に取り入れられてもいいんじゃないかな。
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